今夜決勝戦のサッカーワールドカップ。フランスはベスト16で終わったので、本当にサッカー好きな人だけ見てる感じでしょうか?
フランスの試合の日は、TVを設置してサッカー中継しているカフェやレストランに人があふれていたようです。逆にTVのないところはガラガラ。こういう日は人気レストランでもドタキャンとかあるんでしょうね。
しかし、個人的にはフランスがあまり勝ち進まなくてホッとしています。
まず、サッカー大好きの店主からいきなり店番頼まれる心配なくなったし☆
今回はたまたまフランスの試合が私の出勤日だったので、彼は心おきなく当然のように欠勤していましたが。
まあ、フランスの試合の間はお客さんも来ないだろうなーと予想はしていました。いやしかし、これが意外に、サッカーの試合があるというのを全く知らない人もいたのです。こういうの関係ないっていう人もいるのは、まあ当たり前なのことなのですけどね。
当日、お客さんとの世間話で「サッカーの試合があるから、今夜はヒマだと思うんだ〜」と言うと、「え?そうなの?」と聞き返されたることもしばしば。また、試合開始直前に店主のお父様から電話があり、「彼は今ここにはいませんよ、TVの前にいると思いますよ〜」と言ったら、「あれ?サッカーの試合があるの?じゃあわざと携帯に電話して邪魔するとしよう〜♪」という返事…。おちゃめな人。
フランスがナイジェリア相手に戦っていたときには、ゴールを決めた直後に電話が鳴り…何かと思えば「美味しいワインを見つけたので試飲しませんか?」という常連さんからの業務的な連絡。試合見てないのね、あなた。
そういう私も店番している間、試合は見られませんでした。外からはTV観戦中の人たちの歓声が聞こえ、そのトーンからどうも好機があったらしいのは推測できたのものの、実際どうなったのかがわからず、なんだかもどかしい。音は聞こえるけど見えない花火みたいだ…。
なので、自分のiPhoneで、ニュースサイト速報で追ってみました。多少の時間差はあったものの、どういう経緯になったかはわかりました。で、ナイジェリア戦では、ゴールのたび(計2ゴール)に「退屈だー!」「客がこない!」と店主へ嫌がらせSMSを送ってみた。でも、彼は電話など見るヒマもなかったことでしょう。全く嫌がらせになってない…。
フランスがドイツに負けた翌日、店主がなかなか出勤してこないので「そんなにショックだったのか!?」とちょっと心配してしまいました。実はサッカーのことよりも、大口の入荷と配達があったせいで肩をこわし、痛くて眠れなかったのが辛かったらしい。それもまた心配ではあるのですが、「さすがにそこまでサッカー馬鹿ではなかっか」とある意味ではちょっとホッとしてしまった。
それにしても、サッカー観戦というと、やはりピザとビールが定番なのでしょうか?あまりワインは売れなかった気がします。これで優勝とかしたら、シャンパーニュが売れたのかも?
こういうイベントって経済に影響しまくりです。
どちらにしても、店主は先週からさっさと夏休みに出てしまったので、フランスが勝っていても私の出勤日には影響なかったのかな。
パリはそろそろ静かです。
2014年7月13日日曜日
2014年5月11日日曜日
L'Arsouille ランチ再訪
(前回の続きです。)
「明日の昼ならクリスがいるよ」と言われ、結局翌日、ランチの時間に再訪。
クリスに会いたかったし、せっかくだから席があいていればランチも食べて行こう…と12時半頃に入ってみたら、まだガラガラでした。レンヌもパリと同じく、みんな1時くらいからお昼を食べるのかな?
バーカウンターにロワール地方の生産者ロラン・ルブレッドが来ていて、試飲用に持ってきた新しいワイン「ラ・ソーヴィニヨンヌ」を開けたところでした。クリスに誘われ、私たちもご一緒することに。
品種はソーヴィニヨン・ブランで、マセレーション(果皮を漬け込む製法)した白。色合いは濃いめで辛口。ロランが「お宅の店にも卸したよ」というので、また飲める!と何となく安心。(ちなみに写真はうちの店内で撮ったものです。)
クリスはランチの準備でキッチンに入り、鴨の胸肉の燻製スライスをつまみに出してくれました。少しタンニンのあるこの白に意外と合う。ロランとお喋りしながら飲んでいたら、段々とお客さんが入ってきました。バーカウンターも埋まってきて、サマンタに「移動してくれない?」と促されてキッチンへ退散。クリスと話しながらキッチンのカウンターで飲める特権!しかし、狭いキッチンに3人、それもそのうちの2人は図体のでかい男(失礼!)なので、邪魔だっただろうなあ。でも多分いつものことで、他のキッチンの人たちもサマンタも気にしていないみたい。
次々と注文をこなしていくクリスの手際に見とれつつのんびり飲んでいる私たちの背後では、ホールは超満員らしく呼び鈴が鳴っても皿をとりにこれないサマンタが時々「無理!」と答えている。そんな忙しい合間にも出してくれたのが、セバスチャン・ボビネの「レ・グリュッシュ」2011年。最初ブラインドで出された他のシュナン種の白を、ロランもクリスもあまり気に入らなかったようで、飲み切らないうちにクリスが新しく出してきたのがこれ。ロワールの生産者、クリスチャン・ヴニエにもらっという、どでかいバターの塊と。
ソミュールの白、品種はシュナン。スッキリしているけれど平らではなく、底にミネラルがある感じ。ロランも納得。
お腹が空いてきて、ランチの注文が落ち着いたら何か頼ませてもらおう…と思っていたら!突然ラヴィオリのスープ・ボウルが目の前に差し出されました。クリスったら何気なく私たちの分をちゃんと作ってくれていた!そしてその後、セヴィーチェ、ラングスティーンと、次々続く!
スパイシーなセヴィーチェでした。
千切りの白い野菜は根セロリ。
ラングスティーヌ大好き!
赤いのは乾燥ビーツ。
クリスのセンスでインプロビゼーションで作ってくれたみたい。うわーん、すごい!嬉しい!…と満足していたら、更にもう一皿!
メルルーサの切り身を皮の方からだけ焼いたもの。良い火の通り具合!乾燥トマトと一緒に。
ワインは、またまたクリスからのブラインド。ミネラリティから、フランク・コーネリッセン?をちょっと思い出したけれど、あの独特の苦味はないし、フランスのワインだと言われ、みんな口をそろえて「オーヴェルニュのガメイでしょ」と。ところが!ボジョレでした。瓶を見せてもらってないのですが、イヴォン・メトラのボジョレ・ヴィラージュらしい。うーん、このミネラリティがすごい。タンニンも軽いので魚に合います。
気がつけばホールのお客さんはみんな帰ってしまっていて、ランチタイム終了。クリスがスタッフのまかない用メルルーサを焼き始めたところへ、メラニーもやってきました。天気が良いのでテラス(っていうか路上…)で食べようと、スタッフたちがテーブルをセットし、私たちもグラスを片手に移動。
クリスは全部カラフしてブラインドで出してくるので、瓶は見ていないのですが、ここで出てきたのはギィ・ブルトン(ボジョレの造り手)らしい。
なんとデザートまで出してくれました!
苺とチョコレートムース。
夫がカラフを見て「これ、マグナム(1,5リットルのボトル)?量が多いみたいだけど?」と言うと、クリスからは「ん?普通のボトル」という返事。「え?マグナムじゃないの?」ともう一度聞くと、「俺にとっての普通ボトルってマグナムのことだもん!」と…。なるほど…お見それいたしました。
そういえば昨年、10周年を記念してイベントをやったらしいのですが、そのときのコピーが「10のワイン生産者、1000のマグナム」だったのです。
1000まではいかなかったようだけど、相当な数のマグナムを開けたらしい。ありえな〜い!!でもクリスならありえる…。
やがて「サマンタにこれじゃないキュヴェを出すように言ったのにな。これは若過ぎる!」と不満気なクリスは「夜になったら美味しくなってるよ」とカラフを店内に引っ込め、別のものを持ってきました。
クリスの友人が数人、通りかかって仲間に加わり、ワイン飲みはまだまだ続く!太陽がさんさんと降り注ぐ下、まったりと。
雑談の中でもイエロー・ページにラルスイユの電話番号と住所を載せた話が面白かった。
クリスは載せたくなかったらしいけど、とにかく載せることになって、でもレストランの項目には入れないでくれ、「ミニ・ゴルフ」にしてくれ、と頼んだらしい。その結果、レストランとして載ってはいるけれど…
ミニ・ゴルフも併記。
…って、ラルスイユにミニ・ゴルフないし!どこからそんな発想が???
お、おかしい〜〜。これ見るたびに笑ってしまう!
さすがクリスだ〜〜!!
続いて、再びロランの「ラ・ソーヴィニヨンヌ」。今度はカラフして。
のっぽなきれいなカラフ。
南米のおみやげなんだとか。
クリスは「このワインについて何が良いと言えるかわからないんだ」と手厳しい意見でロランに詰め寄っていましたが…。マセレーションが流行っぽいから嫌なのかな??私は結構好きだけど。カラフしたら少しスパイシーさが出て、また違った味わいなのも良い。
しかし、人数が多く、普通サイズ(一般人にとっての)ではすぐ一本空いてしまった。で、お次はアンドレア・カレックの「ブラン」2008年。
カラフの隣りの濃い色のグラスは澱!
この細かい澱をちょっと味わってみたけど、意外と美味しかったです。でも飲むものではないですね…。ワイン自体は、時間を経て、多分だいぶ落ち着いたのだろうと思いますが、パイナップルやココナッツのような華やかなフレーバーが溶け込んでいて美味しい。初夏のような日差しの中で飲むのに最高〜!
で、気づけばもう午後6時過ぎ!待ち合わせがあったので、フラフラとレンヌの街中へ繰り出し、夫の友達と合流。その後、結局またラルスイユへ逆戻り。
テラスではまだまだ飲み会が続いていた…。クリス、夜の準備は大丈夫なのかな??
…と横目で心配しつつも、こちらも友達と4人でもう1本。昨夜も飲んだパトリック・ブージュの「フェステジャー」、でも今度は白。甘みがあり、飲みやすい。でもこれだけ飲んだ後では、2杯目くらいからこの甘みにちょっと疲れました。まあ美味しかったんですけどね。ロゼの方が好きかな。
夜のTGVでパリへ帰らなければならなかったので、8時過ぎにラルスイユを後にしました。幸せな気分のままパリ帰着。
あ〜さすがに少し酔っ払った〜、でも楽しかった〜!ラルスイユ、大好き!!今度はいつ行けるかなあ?
2014年4月26日土曜日
レンヌのビストロ、L'Arsouille
復活祭のヴァカンス真っ只中のフランス。パリジャンたちは出かけてしまって、休暇をとって閉めているお店もあり、若干静かなパリ。うちのお店もずいぶん落ち着いていて、今週は店主がヴァカンスをとっています。私も先週10日間ほどお休みをもらいました。
ヴァカンス中、ブルターニュ地方のレンヌに立ち寄りました。夫が住んでいたことがあり、私もすでに何度か訪れたことがあります。レンヌでの楽しみといえば、何と言ってもクリスの店、「ラルスイユ」に行くこと!なかなかレンヌに行く機会がなかったので、今回はものすごく久しぶりの訪問。
木曜の夜、事前に電話で予約を入れていたのですが、行ってみたらクリスがいない!?なんでもミュージック・フェスティバルに行ってしまったのだとか…。でも代わりにクリスの彼女、メラニーがキッチンに立っていました。私は彼女が大好きなので嬉しい驚き!彼女はしきりに済まなさがっていたけれど。
メインに豚の胸肉を注文し、ワインはメラニーにお任せ。出してくれたのは、ヴィニ・ヴィティ・ヴィンチ(ニコラ・ヴォティエ)のブルゴーニュ・ラドロワ、2012年。
わりとしっかりタンニンがあって、どちらかというと力強さのあるブルゴーニュ。以前に同じ造り手のブルゴーニュ・クーランジュ・ラ・ヴィヌーズ(同じく2012年)を飲みましたが、もう少し軽くて小粒な赤いフルーツ系でした。「ヴィニ・ヴィティ・ヴィンチで、こんなブルゴーニュもあるのか」とちょっと驚き。
メインの料理の豚肉は脂身でしたが、それほどしつこくなく、皮がパリパリ。付け合わせの丸ごと野菜は、歯ごたえがあって火の通り具合がちょうど良い。ブイヨンの味もほんのりしみていて、野菜が美味しいのが嬉しい。
アートシアターを観に行った友達が後から合流することになっていたので、もう一本注文。夫とメラニー、サーヴィス係のサマンタと、さんざん「何にしよう?」と悩んだ挙句、「こうなったら地下カーヴに行って一緒に探そう!」と、特別にカーヴへ連れていってくれました。ちゃんと冷房をいれて、生産者別キュヴェ別にとてもきちんと整理してあって…うちの店と大違いだよ〜!(うちの店の地下カーヴは、時々障害物競走のコースみたいになるからなあ。)
結局、オーヴェルニュのパトリック・ブージュの「フェステジャー」。ヴィンテージは分かりませんでしたが…結構甘い。フルーツたっぷり。食後のデザート代わりになるスパークリング・ワインでした。
クリスには会えず、その上、この日はギター弾きが来ていてリクエストに応えて歌うというミニ・コンサート(…っていうか歌声喫茶化してたか?)があり、静かに食べて話しながら飲みたい私たちにはちょっと厄介な展開だったので、あまり長居せずにお店を出ました。でも、メラニーに会えたし、お料理は美味しかったし、やっぱりラルスイユはよいなー。レンヌに寄ってよかった!と、なかなか満足した夜でした。
…がしかし、これだけでは終わらないのがラルスイユなのであった…。(続く)
2014年4月21日月曜日
マルセイユの試飲会 La Remise
ずいぶん前の話になってしまいますが、3月末の日・月曜、マルセイユでワインの試飲会「ラ・ルミーズ」がありました。自然派ワインの試飲会としてはわりと大きめ。前回の「ディーヴ・ブテイユ」ほどではありませんが、参加生産者数は64と、やはり2日かけないとテイスティングしたいスタンドを回りきるのは難しい。泊まりがけの小旅行になってしまうので行こうかどうしようか迷っていたところ、店主がお店の経費で行くというので便乗することに。マルセイユはパリからずいぶん離れているものの、数年前に新しいTGVの線路が開通して、3時間半で行けてしまうのでわりと近くに感じられます。
翌日は会場へ行く前にマルセイユを少しだけ観光。港まで行ってみました。
「ラ・ルミーズ」は生産者のアソシエーションが主催で、仲間で協力して作る雰囲気があり、個人的に好きな試飲会です。お店と取り引きのある生産者さんもいっぱいいて、気がおけないのも心地良い。
会場は昨年と同じラ・フリッシュというところ。…といっても、私は昨年のこの時期日本に行っていて逃したので、初めての場所です。オープンな雰囲気で、カフェはイベントに関係なく利用でき、ちょうど私たちが到着したランチタイムにはテラスで食事している人が沢山いました。もちろん試飲会に来た人もいましたが、何しろ天気が良く、日曜だったので家族連れが多く、和やかで良い感じ。
入口で店名を言ってプロ用のチケットと領収書を出してもらっていたら、ふとノートパソコンの横に見覚えのあるショップカード発見。あのカラフルでかわいいカードは…京都のドゥー・コション!受け付けのジョスリンヌに「どうしてこのカードが?」と聞いてみたら「ああ、彼らさっき来たのよ」と。なんと、日本から!?わーすごい!ドゥー・コションのお二方に会えるなら、やっぱり来て良かったなあ〜。
会場の中は、試飲会のシンボル(?)になっているイラストの綱渡り男がそこかしこに吊るされ、いたるところに渡してあるロープにはTシャツやスカートなどが干してあって、なかなかかわいいデコ。その洋服もただの飾りではなく、生産者名が書かれていてスタンド表示になっていました。スタンドは樽を利用、そして(写真を撮り損なってしまいましたが)ピエール・ボジェのスタンドはなんとアイロン台でした!粋だあ(?)。
テイスティングを始めてしばらくして、ドゥー・コションのマサミさん&マサタカさんと再会。覚えていてくださって、あちらから声をかけていただいた!いやぁ、嬉しかったです。その後も時々顔を合わせて立ち話をしましたが、せっかく日本からいらしたのにテイスティングのチャンスを奪ってはいけない…と気持ちが引っかかってあんまりゆっくりできなかったのが心残り。
その他にもドイツからいらしたワイン輸入業の方とお知り合いになり、何度かお会いしたことのある日本のインポーターさん&その関係者でフランス在住の友人、お話する機会はありませんでしたがリヨンでレストランをされている石田さんファミリーなどお見かけして、日本人参加率結構高かったような。そして生産者としてはオーヴェルニュのミトさんも。スタンドないのに何気に自分のワインをふるまっているしw
今回は「ディーブ・ブテイユ」のときのゆるゆるでヤル気なかったことを反省し、しっかりメモもとる態勢。もし店主と生産者さんの世間話が長引くようなら別行動でガンガンテイスティングしよう!…とひそかに意気込んでいたのですが、結局店主とまわることに…。でも今回は彼もあまりだらだらと時間をとることがなく、会場で偶然出会った友人と一緒に試飲したり意見交換したりしながら、比較的効率よく、かつ楽しくテイスティングできて良かった。
しかし、一日かかりっきりのテイスティングは、やはり疲れます…。
夜は会場で生産者さんたちとのディナー。最初は参加しないつもりでしたが、よく考えたら日曜だから開いているレストランもそうないだろうし、地の利のないところで探すの面倒…ってことで、運良く空いていた席を確保。
午後、テラスでバーベキューのように火をおこしているのが目につきました。もしかして今夜の準備?と期待がたかまる!
午後遅く、連絡係が生産者さんのところへ「君たちはメインの皿を運ぶ係だからヨロシク、前菜の皿はさげなくて良いから」などと伝えてまわっていました。テイスティングのスタンドを担当するのはもちろんのこととして、その準備や後片付けだけでも大変だろうに、夕食のサービスまでやるなんて…みんなヤルなあ、スゴイ連帯感だなあ〜と感心してしまいました。
夜7時を過ぎ、会場内は整理され、テーブルのセッティング、バンドのセッティング…って、あれ?ライブもあるの?
バンド演奏が始まったのを横目に見ながら、オトゥール・ダン・ヴェールのケヴィン&ビッキーとテーブルについて、のんびりとディナーが始まるのを待つ。待つ、待つ、待つ…。
やっぱり時間通りに始まらないんだよねえ。
しかし、さすがマルセイユ(?)、前菜にスープ・ド・ポワソン!おー南仏の味。
前菜が終わって、メイン…のはずが、これもまたもや待つ、待つ、待つ…。
その間にもバンド演奏。席を立って踊り出す人続出。あーやっぱフランス人ってこういうの好きだよねえー(偏見?)。
このときはアコーディオンが出てシャンソン風。
しかしこの後ロックになり、カオス状態に…。
メインはロースト・ビーフ、付け合わせにサラダたっぷり。これ、外で焼いてたやつかな?美味しい〜。
ワインもいっぱい並んで、テーブルを渡り歩けば他にも色々な種類が飲めたのでしょうが、もう自分のいるテーブルだけで飲みきれないほど。その中でも一番美味しかったのはピエール・ボジェのガメイかなあ…あー、なんという幸運。
メインの後、チーズそしてデザートと聞いていたけれど、なかなか出てこない。というか、バンド演奏がまた始まって、飲めや歌えや踊れやの大盛り上がりになり、それどころではない感じ。またしても待つ、待つ、待つ、待つ、待つ…。
気づけばもう11時過ぎ。実はこの日、夏時間に変わった初日で、体内時計は1時間の時差があって(つまり前日までならもう0時)、なんだかぐったり。それでもデザートは出てこず…。これだから生産者ディナーはやめようって言ってたんだよー。どうせ店主も私も踊らないし。
結局、チーズはなく、デザートのパリ・ブレストが出て、それをさっさと平らげて(半分以上ケヴィンに手伝ってもらった)会場を後にしました。部屋へ戻ってバタンQです。
「これぞ南仏!」な青い空と青い海をちょっぴり満喫。
丘の上のノートル・ダム・ド・ラ・ガルド寺院まで行けなかったのが残念…。
結局、2日かけても全部はテイスティングできませんでしたが、まあまあ満足。
個人的に良かったのは、北ローヌ地方サン・ジョゼフのジャン・ドゥローブル(ドメーヌ名は「フェルム・デ・セット・リュンヌ」)とラングドック地方サン・シニャンのヤニック・ペルティエ。どちらもものすごく久しぶりにテイスティングしました。ジャン・ドゥローブルは、まるみもありながらすっきりした酸と細かいタンニンでバランス良く、どれも美味しかった。特に、以前はかなり甘かった2009年の白「マル・リュネ」が、残糖が落ち着いて酸化熟成の風味が出て良い感じになってきていたのが嬉しい。ちなみに「マル・リュネ」とは「不機嫌」という意味。残糖が多かったせいでAOC落ちしたため、こういう名前のキュヴェになったそう。ヤニック・ペルティエは、まだ若いかな?というヴィンテージでさえ、やはり柔らかさがある。彼の人柄がでているのかなあと思います。
マルセイユは少し遠かったけれど、楽しかった!
やっぱりたまには南仏にこなくちゃ!!と実感した2日間でした。
2014年2月16日日曜日
ロワール地方のワイン見本市 Anonymes & Dive Bouteille
2月2日から4日まで、ロワール地方のアンジェとソミュールでワイン見本市がありました。
この週末にこの地でいくつもの見本市があって、ワイン業界の人が集まってきていました。しかしそれぞれがなかなかの規模、特にソミュールの「ディーヴ・ブテイユ」という見本市は100を超える生産者が集まるので、全部カバーするのは至難の技。しかも私は土曜日の店番をしてからだったので、1日出遅れました。「どうせテイスティングしきれない」という闘う前から降参姿勢、気合いユルユルモードで参入。
日曜の朝、アンジェに到着し、先に来ていた店主+店主の友人カメラマンと合流。アンジェでは「ルネッサンス」という、わりと大きい見本市があってそこへ行く人が多かったのですが、店主と彼の友人は前日にまわったそうなのでパス(でも、行っておくべきだったかなーと後で後悔)。車を45分ほど走らせ、ソミュールの「ディーブ・ブテイユ」へ。
「ディーブ・ブテイユ」はカーヴ・アケルマンが会場になっていました。実際に行くまでどんなところか全く想像つかなかったのですが、要は岩を掘ってつくったワイン醸造&貯蔵カーヴでした(「アケルマン」ってワインを造っている会社だったのね…)。現在は見学用になっているみたいです。そういえば、昔、旅行で友達と訪れたランスのポメリーのカーヴがまさにこんな風だった。地質もシャンパーニュと似ているかも?
自然の岩そのままなゴツゴツな壁。
上を見上げると穴が…。井戸の跡ですって。
(それにしてもこの照明の色、なんとかして欲しい…
と感じたのは私だけではなかったようだ。)
フルート型グラスが吊り下がっているデコ。
この見本市のためにわざわざ?
と思ったけれど、もとからある内装らしい。
(だから、この照明の色は……)
同じく造形アートもこの見本市のため?と思ったら、
やはり通常からある装飾。
しかし、さすがカーヴだけあって寒い…!
カーヴが見学コース風な一方向のつくり(入り口から出口まで一つの順路)になっていて、循環型ではないため、あっちこっちへ移動がしづらい。入ってすぐ、いきなりラングドックとかローヌのスタンドだったのですが、やっぱりまずは軽めの地方からいきたいということで、「一番奥のシャンパーニュとアルザスのところへ行こう」ということに。で、歩き出したは良いけれど、店主が途中で顔見知りの生産者さんと目が合うたびごとに立ち止まって挨拶。結局、ローヌやら南西部やらロワールやらを先にテイスティングすることに。しかし私は「どうせ注文は店主がするのだし…」と、気分はすっかりおんぶ状態。それでも一緒にテイスティングしていると時々店主に感想を聞かれる…のですが、彼と私の好みが合わない!大丈夫なのかこの店、私が売ってて?…とちょっと不安になりました。
個人的に印象深かったのはロワール地方アンジューのオリヴィエ・クザン。前から知っているけれど、こうして他の若い生産者と並べて飲んでみると、やっぱり美味しいんだなあ、年の功というのだろうか…と思いました。それと、アルザスのステファン・バーンワルト。道中(スタンド多いし、道のり長いし、本当に「旅」って感じだったんですよ)のテイスティングではちゃんと吐き出していた店主も、ここではしっかり飲んじゃってるし。アンフォラで醸造しているというキュヴェが面白かったです。
お昼休憩の後、アンジェへ引き返し、ホテルにチェックインしてから「アノニム」へ。
こちらはコレジアル・サン・マルタンという、キリスト教関連の建物の中。
聖人たちに見守られながらのテイスティング
建物全体が文化遺産に指定されているらしく、昨年はワインで床が汚れてお叱りを受け、撤去の際に掃除をさせられたらしい。今回はスタンドの下にカーペットを敷くことが条件で貸してもらったのだとか。それでも100%は被害が防げなさそうな気がするけど…。
この見本市は「ディーブ・ブテイユ」に比べてずっと規模が小さいとはいえ、やっぱり結構な数のスタンドが。どこをまわるか決めかねて、店主の気の向くままに従ってふらふらとテイスティング。でも、あんまりピンとくるものがないなあ…と思いつつ(いや、一つ二つあったのですが、店主任せにしてたのでメモっておらず、名前がわからない)、閉会間際に「もうそろそろ終わりでいいか」みたいなノリで、店主の良い知り合いなので気を許して寄ったスタンド、ジョエル・クルトーのワインが美味しかった。彼のソーヴィニヨン種の白ワイン、「エピドット」2008年(ミネラル感と蜜っぽさが独特)と「ペリドット」2009年(レモンのようなキレた酸味が印象的)は昨年12月、入荷して2週間くらいですぐ売り切れてしまったのです(入荷数も少なかったですが…)。彼とは1ヶ月半ほど前に偶然の成り行きでパリで一緒に日本酒を試飲したのですが、そのとき飲んだものが気に入ったらしく「あれから日本酒のことをよく考える」と言っていました。自分のワインと日本酒との関係(共通点?)について考えるらしいです。そう語る彼の後ろには、おせんべいやポン酢が…!日本の輸入業者からのおみやげらしい。うううらやましい…。その輸入業者さんが最近出版したらしい日本語のワインガイドも見せてくれて、彼のワイン紹介ページがあって絶賛されていました。
…と、そんなおしゃべりをしている間に、徐々に会場が片付けられ、閉会後の食事会の準備が始められました。
ずらーっと並ぶテーブル。
なんと300人席!
テーブルの上には試飲の残りや、新たに開けた瓶がたくさん!
テイスティングも終わり、ご飯を食べながら油断していっぱい飲んでしまった。
デザートまできっちり食べ、零時をまわった頃に退散。ホテルはメーヌ湖のほとりで、星がいっぱい見えて、「あれがオリオン座だよ〜」なんて夜空を見上げながら良い気分で部屋へ帰って眠りについた…
…までは良かったが、翌日はなんとひどい頭痛。
二日酔い?そんなに酔った覚えはないんだけど??
いや、もしかしたらテイスティングの最中は吐き出していても少しずつ喉を通ってたりするし、食事中はいろいろなものを飲んだし、やっぱり飲み過ぎ?寝不足もたたったかも。
朝食をとりに食堂に下りてみたものの、ロクに食べられず…。しかし食堂で「いっぱい泊まり客がいるなー?」と思ったら、みんなワイン関係者でした。
いったん部屋へ戻って少しウトウトした後、シャワーを浴びてなんとか復活し、再びソミュールの「ディーブ・ブテイユ」へ向けて出発。
アンジェからソミュールまでの車中、休ませてもらったけれど、やっぱりすぐにワインをテイスティングする気分でもない…。カメラマンの友人はホテルの朝食を食べ損なったのでコーヒーを飲みに行き、私は電話をかけたかったので外に残り、店主は先に会場へ入り、「中で落ち合おう」ということでバラバラのスタート。しばらくしてフラフラと中へ入って店主を探すものの、見つからないまま一番奥のブースまで辿り着いてしまった。そこはアルザス、シャンパーニュ、ジュラ、サヴォワのコーナー。と、昨日は見かけなかったジャン=イヴ・ペロンが!昨年の秋、収穫のお手伝いに行ってとてもお世話になった生産者です。「ああー挨拶したい!」と思ったけれど、たくさんの人に囲まれていて近づけない。大人気です。あちらも私に気づいてくれて、なんとかビズはしたけれど、「もうちょっと人が少ない時にゆっくり来よう」と、とりあえず退散。どうせまだ体調がすぐれなくて気分が乗らないし。…などと言ってないで、せっかく来たんだから、やっぱり何かテイスティングしないとなあ…と、ふと後ろを振り向くと、ジュラのジャン=フランソワ・ガヌヴァのスタンドが。どうも彼自身はいないみたいだったけれど、飲んでいる人がいたので、「勝手にやって良いのかな?」ということで、自分で注いでテイスティングさせてもらいました。3つあって、1つ目が「ジャン・ヴー!!!」2012年。これは飲んだことがあって好きなことはわかっていたワインなのですが…これだけ気分が悪くても「美味しい!飲みたい!」と思ってしまった。自分でも驚いた。恐るべし、美味しいワイン。
その場で写真を撮らなかったので、
うちにある2011年のラベルで失礼。
他の2つ(たしかシャルドネとサヴァニヤン)も美味しかった。
…と、こんなところで感動している場合ではなく、店主と落ち合わないと…と、再び迷子探し(ってか、私が迷子?)。しかし、店主とカメラマンを見つけたは良いが、この日は日本酒インポーター「酔い心地」さんの手伝いをする約束をしていたので、ほどなくしてまた彼らと別れ、テイスティングはほとんどできませんでした。(ちなみに日本酒スタンドは意外と人気が高く、いっぱい質問されたりして、大変だったんですよー。)それに、店主と一緒だと生産者さんとのおしゃべりが長くて時間がかかって、あまりたくさんまわれないことがわかりました。次回は本気テイスティングを目標に、適当に別行動しようかな?
今回は物見遊山な、あまり気合いの入らないテイスティングでした。ちょっと反省。次回は頑張ろうっと。
2013年12月26日木曜日
今日(ノエル)のワイン:Marie Courtin "Efflorescence" 2009, Domaine Thymiopoulos "Xinomavro nature" 2012, Sébastian Riffault "Raudonas" 2007
みなさま、ノエル(クリスマス)は楽しく過ごされたでしょうか。
ワイン屋はノエルの前週金曜午後まで忙しかったのですが、その後、なんとなく落ち着きました。多くのパリジャン達はヴァカンスに出てしまったようです。といっても、なんだかんだでイヴの午後7時くらいまではお客様がいらっしゃいました。
通常、お昼から夕方くらいまでお店は閉まっているのですが、イヴの日はノンストップで営業。なんとなく客足もひいて、外も暗くなってきて、そろそろ夜?と思いながら時計を見たらまだ午後5時。店主もびっくり。「今日は長いな〜」「よしっ、なんか飲むか?」という言葉を受け、「やっぱりシャンパーニュでしょ!ノエルだし」と当然のように言い放った私。はっはっはっ。普段飲まない・買わないシャンパーニュも、ひとのおごりなら飲むわよ。
というわけでマリー・クルタン(ドミニック・モロー)「エフロレサンス」2009年。
なかなか手に入らないシャンパーニュらしくて、店主がエージェントにずいぶん掛け合っていた品なので、飲んでみたい!と思っていたのでした。
1時間ほど冷やしておいて、店内も少し落ち着いた頃、常連さんが来たのを機に、みんなで乾杯。
すんごい泡だー、やっぱりコレ、シャンパーニュだあ…と見ていたのだけど、何の説明もなしにグラスを手渡した人に「何これ?シュナン(品種)?」と言われてしまった。店主が「たしかにこの苦みがシュナンっぽい」と言っていて、私もいざ飲んでみたら、あんまり典型的なシャンパーニュっぽくない感じでした。品種はピノ・ノワール100%。エクストラ・ブリュットなのでだいぶ辛口…のはずですが、なんだかそれほど酸味が際立ってもいない。ドザージュ・ゼロ(リキュール無添加)のブリュット・ナチュールに私が慣れてしまったからかな??でも、ドザージュで調整されたシャンパーニュにありがちなベタつく後口はなく、きれいに終わる。いや、というか、きれいに終わりすぎる?あんまり印象に残らない。
ふーん?と思っていたら、店主曰く、「これの格下キュヴェの方が美味しかったかも」とのこと。
また少しお客さんの流れがあったので、そのまま冷蔵庫に保存して、抜栓後1時間経ってまた飲んでみたら、だいぶ開いてきた感じでした。うーん、さっさと飲んじゃってもったいなかった?店主は「あと1年くらいしたらもっと美味しいだろう」「カラフしたら良いかも」と言っていました。って、デゴルジュマン(澱を抜く作業で、なるべく蔵から出すタイミングに合わせて行う)から時間が経つと泡が少なくなるというし、カラフしたらせっかくの泡が減るし…というシャンパーニュの常識無視な発想。だけど、私はそれで良いのだと思います。シャンパーニュもワインなんだもの。
さて、夜7時半を過ぎて外にも人影が少なくなってきたので、店主が自分用のワインを選び始め、あれやこれやと秘蔵カーヴからも出してきたりしている横で、「もうお客さん来ないなー」と呑気にシャンパーニュの続きを飲む私。
そろそろシャンパーニュもなくなったし、もう早めに閉店して帰ろうよ〜という私の気持ちと裏腹に、店主が「あっ、そうだ、これも試飲しとかなきゃ」と言って、更に一本持ってきました。
ドメーヌ・ティミオプロス「クシロマヴロ」2012年。
ギリシャのナウサのワインです。2011年からSO2無添加で造っており、「Nature」(ギリシャ語読みだと何て発音するんだろう?)と明記されています。
これが、ものっすごく香り高い!あんずや桃といった白い果実(普通なら白ワインに感じられるフレーバー)や、フローラルな味わい。タンニンが細かく、さらっとして口当たりがとっても軽く、アルコール度15%とは信じられない。多分まだ若いフレッシュさがあるので、もう少し経ったらまた違ってくるのかも。
店主と「どんな料理に合うか」という話で、私はドライフルーツを使ったタジンなどのモロッコ料理に合うかなと思いました。店主は「オリエンタルな料理ならバラを使ったものにもいいかも」という意見。また、私は最初、「こういう香りの強いワインは和食に合わないと思う」と言ったのですが、段々とワインが落ち着いてきた頃、「うーん、やっぱり焼き鳥にも合うかも」と前言撤回。料理の引き立て役的なワイン、料理に寄り添うようなワインではなく、料理と肩を並べて食事の一要素になるワイン、料理そのもののあり方を変えてしまうワインという感じがしました。
普段フランス以外のワインを飲む機会があまりないので、試飲させてもらって本当に良い経験になりました。
そんなこんなで帰宅が遅くなり、うちでのノエルご飯は25日の夜。
前日のギリシャ・ワインの残りをもらってきていたのですが、タンニンがもっと出て来て、フル・ボディなワインに変身していて、ちょっとびっくり。
しかし本命は、店主が自分用ワインを選んでいたときに秘蔵カーヴから出してきて「飲んでみな」と渡してくれた一本。
セバスチャン・リフォー「ロドナス」2007年。
ロワール地方、サンセールの赤。ピノ・ノワールです。
「セバスチャン・リフォーの赤って試飲会で見たことないなあ」と言ったら、店主が「赤はなかなか出さないかもね。生産量も少ないし」とのこと。もしかして、私、セバスチャン・リフォーの赤を飲んだの初めてかも?
開けたては少し酸がたって感じられたのが、段々と果実味が出てきた…と思ったら、今度はタンニンが出て来て多少苦みが感じられてきた…と思ったら、また果実味がぐーんと出てミネラリティと合わさって深みがでてきた…という風に、どんどん変わるワインで面白かった。二人で一本、食事をしながらだったので、抜栓からカラフに移して飲み終わるまで1時間半以上かかっていたかな。だんだんと底が上がってきたというか、飲み終わる頃にとても美味しくなっていて、生き生きとしたワイン。こういうのを5、6人で抜栓して一辺に飲んでしまうともったいないかも。やっぱりじっくり飲むのが好きです。
ワイン屋はノエルが終わって一息ついたところ。でもまだ新年パーティー用のシャンパーニュを買いに来る人がいっぱいいそう。最終コーナー曲がって、これからゴールまでの直線ダッシュ!
2013年12月1日日曜日
Salon des vignerons indépendants(小規模ワイン生産者展示会)
もう12月!時間が経つのは早いです…。
今年も試飲会シーズン真っ只中。
今日はパリで最大のワイン展示会、Salon des vignerons indépendants(小規模ワイン生産者展示会)に行ってきました。
この展示会、とても有名ですが、実は私は行くのが初めて。今まで、大き過ぎてまわりきれないのは当然として、どうしてもテイスティングしたいという生産者もいなかったので、興味がわきませんでした。ところが今回、お店にアルザスのビネールから展示会への招待状が届いていて、「参加してるんだ!?」と意外だった反面、ビネールに目的を絞って行くならいいかな?と思い、出向いてみました。
そんなわけで、特に気合いも入っておらず、会場に到着したのは日が暮れてから。
最寄り駅についたら、逆行でワインを抱えて帰途につく人々とすれ違いました。すごい人の流れにびっくり。いつも参加生産者が15人程度の試飲会ばかりなので、この人の多さは新鮮です。
スタンドに着いたときは少し人がいて待つ状態でしたが、さすがに日曜の夜となると空いてきました。じっくり粘って(ヤな客だったかも)スタンドで売っているほぼすべてのキュヴェを試飲させてもらいました。
私のいた間に出入りしていった試飲客をみていると、アルザス特有のリースリングやゲヴュルツトラミネールといった品種のワインだけ選んで試飲する人が多かった。それと、それらの品種のヴァンダンジュ・ターディヴ(遅摘み)やセレクション・ド・グラン・ノーブル(貴腐ワイン)といった極甘口ワインも人気でした。
私としては個人的に蒸留酒、オー・ド・ヴィが面白かったです。
「リ・ドュ・ヴァン」といってワイン醸造過程でできる澱を蒸留して造ったものと、「マール・ド・ゲヴュルツトラミネール」といって遅摘みのゲヴュルツトラミネールを圧搾した後の果帽から造った蒸留酒は、ワイン醸造家ならではのオー・ド・ヴィ。前者は甘みがあり、後者は香り豊かながらも意外とやや辛口に感じました。
それと、さくらんぼ、フランボワーズ(ラズベリー)、柊の実のオー・ド・ヴィを試飲させてもらいました。さくらんぼはほどよい酸味があり、フランボワーズはほんのり甘い。それぞれ果実の味が感じられます。柊の実は少し薬草風味。
結局、大好きなオクセロワとピノ・ノワール、さくらんぼのオー・ド・ヴィの3本を購入。
うーん、ゲヴュルツとかリースリングとかセレクション・ド・グラン・ノーブルとか買ってる人ばかりの中で、私の選択ってかなり偏ってたな…と自分で思いました☆
ちなみに、もうこれだけ広いと何を見たらよいかわからないので、ビネールの試飲を終えた後は脇見せずにとっとと退散。本当に(ほぼ)ビネールだけで終わった巨大展示会でした。
2013年11月28日木曜日
Beaujolais nouveau 2013 est arrivé!
11月の第3木曜日はボジョレ・ヌーヴォー解禁日でした。
昨年と同じレミ・ドュフェートル、フランス・ゴンザルヴェス、そしてカリム・ヴィオネと今年が初ヴィンテージという「セレネ」(ドメーヌと生産者名未確認)。
お祭りで盛り上がるところは0時をまわったところから飲み始めますが、前日水曜の夜にたまたま行ったケヴィン店では、日付を過ぎて午前1時半まで居座っていたのに違うものばかり飲んでいました。カウンターにボジョレ・ヌーヴォーの瓶がのっていたのになあ?
結局、ちゃんと今年のボジョレ・ヌーヴォーを飲んだのは、木曜日の夜。お休みだったのですが、お店に顔を出してみたら、常連さんで賑わっていました。(私が到着した頃は、半分くらいの人が別のワインを飲んでいましたが…。)
今年、うちのお店には4種類のボジョレ・ヌーヴォーが入荷しました。
手前がレミ・ドゥフェートル、
その隣が「セレネ」。
奥に見えるのは「プティ・ルキャン」と「ル・ピュイ」。
手前がフランス・ゴンザルヴェス、
奥がカリム・ヴィオネ。
実はカリム・ヴィオネは飲み損ないました…。到着するのが遅くて、試飲用の瓶は既に空になっていたので。
フランス・ゴンザルヴェスは、まるみがあってフルーティで、熟度が若干他のボジョレ・ヌーヴォーより高い感じ。何か食べながら飲むのにも良いかも。
反対に、「セレネ」はとっても軽くてさわやかな酸味。香りがとっても良い。アペリティフに気軽に飲むタイプ。
レミ・ドュフェートルは前二者の中間でしょうか。わりと酸味もありつつ、果実味も感じます。
昨年も書きましたが、フランス人の間では「ボジョレ・ヌーヴォーはまずいから飲まない」という人が多い。個人的な好き嫌いはあると思いますが、一年に一度のことだし、「初物」だから、一本くらい飲んでみるのも良いのでは。
その他に、南ローヌのドメーヌ・リショー、ルシヨン地方のドメーヌ・レオニン(ステファン・モラン)、ロワール地方のヴァン・コンテ(オリヴィエ・ルマソン)の新酒も入荷。
ヴァン・コンテは、いつもの「プチ・ルキャン」と「ル・ピュイ」が同時に到着。前者はガメイ種の赤、後者はソーヴィニヨンの白です。どちらもまだ飲んでいないのですが、評判が良く、特に白の方はリピーター多し。在庫がつきないうちに飲まねば!!
2013年10月30日水曜日
サヴォワでブドウ収穫
6月の試飲会でサヴォワのワイン生産者、ジャン=イヴ・ペロンに会った時に、「ブドウの収穫の手伝いをしたい」という話をちらっとしていたので、夏のヴァカンスから戻って連絡してみたら快くOKしてくれ、収穫時期のまっただ中に訪問してきました。10月16日から21日まで、全部で6日間の滞在でした。
ワインの仕事に関わる以前から、ブドウ摘みに参加してみたいと思っていたのですが、実はこれが初めての体験です。
パリからアヌシー行きTGVに乗り、3時間40分かけてサヴォワ地方へ。
サヴォワ地方のワインはマイナーで、全体生産量も少なく、大部分は地元民やスキー客など、その地域で消費されるようです。たしかに、あまり有名ではなくて、うちのお店でサヴォワのワインが欲しいと言われるのは、ラクレット(チーズを加熱してトロトロに溶かし、茹でジャガイモにかけ、ハムや乾燥ソーセージと一緒に食べる、サヴォワ地方の料理)に合わせたいからという時ぐらいで、あまり聞かれることもありません。
品種も、他の地域では見られないローカル種が主で、例えば赤ならモンドゥーズ、白ならジャケール、アルテスといった品種があります。その他、ピノ・ノワール、ガメイ、ルッサンヌ(地元名はベルジュロン)といった比較的一般に知られている品種も栽培されています。
初めての収穫で、何故そんなマイナー地域に行ったのか?…後から考えると自分でもちょっと不思議な感じがしないでもないのですが、地方やアペラシオン(原産地統制呼称)云々よりも、美味しいワインを造る生産者、自分の好きなワインを造る生産者のところに行ってみたかったのです。
収穫に行ったことのある友人には「背中が痛くなった」「ハサミで指を切って血が吹き出た」などという話を聞いていたので、多少不安を抱きながらの参加。
到着当日は、醸造所で前週に収穫したモンドゥーズをロゼ(「ヴェール・ラ・メゾン・ルージュ」…って、赤だと思っていたけれどロゼなのだそうです)用にプレスしているところを見学させてもらいました。
夜は(といっても日が暮れるのが早いので、本当は6時くらい)キッチンのお手伝い。ジャン=イヴの親戚の女の子が食事の用意を担当していて、彼女やドイツ人研修生とおしゃべりしながら一緒にお料理のお手伝いをして、緊張がほぐれました。早目に就寝して、翌日の午前中は醸造所で仕事。
私が醸造所に下りた時には、木製の旧型プレス機はすでに解体されていました。
前日にプレスした残り(果帽)を崩して容器に入れます。
私が醸造所に下りた時には、木製の旧型プレス機はすでに解体されていました。
前日にプレスした残り(果帽)を崩して容器に入れます。
果帽は圧搾されているので、かなり凝縮されていて重いです。
これを隣人が引き取り、発酵させてワインとは別のアルコールを造るらしい。
果帽を全部集め終わったら、プレス機をきれいに洗って、午後からいよいよ収穫。
車に乗って1時間ほど移動し、シニャン近くの畑へ。他の人が栽培している畑で、いわゆるネゴス(他の人からブドウを買ってワインを造る)用の収穫です。品種は白のジャケール。
ジャン=イヴが「これより平らな畑はない」と言うほどの平地で、丘の斜面でのキツイ収穫を勝手に覚悟していた私はちょっぴり拍子抜け。でも南向きで、周りも畑なので、日当たりは抜群。
ジャン=イヴが「これより平らな畑はない」と言うほどの平地で、丘の斜面でのキツイ収穫を勝手に覚悟していた私はちょっぴり拍子抜け。でも南向きで、周りも畑なので、日当たりは抜群。
初めてのことなので、カビがついているものは取り除いた方が良いのか?など、迷いながらやっていたら、他の人から相当に遅れをとってしまいました。実はこのカビ、「pourriture noble(プリチュール・ノーブル)」と呼ばれる貴腐ブドウでした。取り除かなくてよかったのね…。
今年は悪性のカビが少なく、ブドウの質が良いとのこと。ただ、量は昨年に比べて減ったみたい。質・量の両方がかなうということは、なかなか難しいようです。
今年は悪性のカビが少なく、ブドウの質が良いとのこと。ただ、量は昨年に比べて減ったみたい。質・量の両方がかなうということは、なかなか難しいようです。
一区画の収穫を終え、醸造所に戻り、発酵槽へブドウを入れ、収穫用のカゴを洗って終了。収穫は助っ人さんが数人いたのですが、醸造所へ戻ってからは私を含めて4人だけ。荷台から醸造所の中へブドウを運ぶのが二人、それを受け取って発酵槽へ入れるのが二人。私は前者としてお手伝いしましたが、思ったよりも重くて(後から聞いたところによると、カゴひとつ約25キロだそう)、途中、へこみそうになりました。でも晴天の夜空に輝く満月に元気をもらって頑張りました。
翌日は、ジャン=イヴの畑での収穫。
前日の畑に比べ、ブドウの木の仕立てがずっと整っていて、雑草の手入れもされていて、きれいな畑でした。でも、網を張って予防していても、周辺の森に住む鳥や小動物に食べられてしまうとこのことで、収穫はだいぶ減ってしまいました。
各区画が小さいので、この日は早めに終わりました。途中でお昼ごはんの休憩をとりつつ全部で五区画を収穫、午前8時半頃に始まって午後2時頃に終了。
醸造所に戻ってブドウを発酵槽に入れ終わって一息ついていたら、週末助っ人が到着。普段はブルゴーニュのドメーヌで働いている、フランス人の若い男の子と日本人の女性。別に申し合わせたわけではないのに、同じ時期にこの小さな醸造所に日本人が二人も!個人的にはとても嬉しい。
実はジャン=イヴのところには、以前から日本人の研修生がたくさん来ているようです。ジャン=イヴも奥さんも、面倒見が良くて親切で色々な人を受け入れてくれるから、外国人でも安心して学びに来ることができるのでしょう。
さて、男手が増えたので、あまりやることがなく、女性同士でおしゃべりしながら見学。でも、やっぱり私たちは日本人、他人が働いているのを手伝わずにぼーっと見ているだけというのは、なんとなく居心地悪い。でもおしゃべりは楽しい…(なんのこっちゃ)。
夜は、ご飯を食べながらワインのテイスティング。ジャン=イヴのテイスティングはいつもブラインドです。品種、地方、ヴィンテージ、生産者名などを当てさせられます。私はハズしてばっかりでした…。でも、こうしてブラインドで飲むと、率直に好きか嫌いかが感じられて面白かったです。(一般的に美味しいと評価できるかということはまた別問題だと思いますが。)
土曜日は、更に助っ人が増え、なかなかの大人数でジャン=イヴの畑での収穫。私が参加した初日からお天気に恵まれ、この日も雲の少ない晴天となり、高地で斜面にある日当りの良い畑で汗だく。
お昼ごはんは、畑の間の野原でピクニック。ジャン=イヴが彼のワインをマグナムボトルで持ってきて振る舞ってくれました。楽しい、美味しい!
意外にブドウが少なかったようで、予想よりも収穫は早く終わり、少し余裕のある一日でした。私たちにとってはその分ラクだったけれど、ジャン=イヴにとっては生産量が厳しいヴィンテージになりそう。
日曜日、午前中は曇りのち雨。ネゴス用のブドウ収穫です。今までとは反対に、思ったよりもブドウの量が多く、カゴが足りなくなって、収穫しきれないまま不完全燃焼な気分で終了。
お昼ごはんに、またワインのブラインド・テイスティング…で、私はまたまた思いっきりハズしました…。十分美味しいと思ったけれど、ジャン=イヴにとっては「やっぱり嵐の日はイマイチ」だったそう。「それでも美味しい」と付け加えてはいたけれど。天候のせいでワインの味が万全ではないとわかっていても、やっぱりこれが飲みたかったのだそうです。
月曜の朝、ブルゴーニュからの助っ人さんたちが出発し、ジャン=イヴは書類関係の仕事。私はやることがないので、ぼーっとしていました。
翌日は、ジャン=イヴの畑での収穫。
前日の畑に比べ、ブドウの木の仕立てがずっと整っていて、雑草の手入れもされていて、きれいな畑でした。でも、網を張って予防していても、周辺の森に住む鳥や小動物に食べられてしまうとこのことで、収穫はだいぶ減ってしまいました。
貴腐のところに蜂が集まってきます。
そこがとても甘くて美味しい証拠。
お昼休憩にみんなに飲ませてくれた
La petite robe 2011(ラ・プティット・ローブ 2011年)。
前日のネゴス用の畑のブドウからできています。
赤品種モンドゥーズ。
きれいでいっぱい実のついた房を収穫するとき、
なんだか幸せ。
各区画が小さいので、この日は早めに終わりました。途中でお昼ごはんの休憩をとりつつ全部で五区画を収穫、午前8時半頃に始まって午後2時頃に終了。
醸造所に戻ってブドウを発酵槽に入れ終わって一息ついていたら、週末助っ人が到着。普段はブルゴーニュのドメーヌで働いている、フランス人の若い男の子と日本人の女性。別に申し合わせたわけではないのに、同じ時期にこの小さな醸造所に日本人が二人も!個人的にはとても嬉しい。
実はジャン=イヴのところには、以前から日本人の研修生がたくさん来ているようです。ジャン=イヴも奥さんも、面倒見が良くて親切で色々な人を受け入れてくれるから、外国人でも安心して学びに来ることができるのでしょう。
さて、男手が増えたので、あまりやることがなく、女性同士でおしゃべりしながら見学。でも、やっぱり私たちは日本人、他人が働いているのを手伝わずにぼーっと見ているだけというのは、なんとなく居心地悪い。でもおしゃべりは楽しい…(なんのこっちゃ)。
夜は、ご飯を食べながらワインのテイスティング。ジャン=イヴのテイスティングはいつもブラインドです。品種、地方、ヴィンテージ、生産者名などを当てさせられます。私はハズしてばっかりでした…。でも、こうしてブラインドで飲むと、率直に好きか嫌いかが感じられて面白かったです。(一般的に美味しいと評価できるかということはまた別問題だと思いますが。)
土曜日は、更に助っ人が増え、なかなかの大人数でジャン=イヴの畑での収穫。私が参加した初日からお天気に恵まれ、この日も雲の少ない晴天となり、高地で斜面にある日当りの良い畑で汗だく。
これよりも傾斜が急な畑があり、
カゴがブドウでいっぱいになると運ぶのが大変。
散らばった区画の間の移動途中に出会ったロバさんに挨拶。
かわいい〜!
お昼ごはんは、畑の間の野原でピクニック。ジャン=イヴが彼のワインをマグナムボトルで持ってきて振る舞ってくれました。楽しい、美味しい!
意外にブドウが少なかったようで、予想よりも収穫は早く終わり、少し余裕のある一日でした。私たちにとってはその分ラクだったけれど、ジャン=イヴにとっては生産量が厳しいヴィンテージになりそう。
日曜日、午前中は曇りのち雨。ネゴス用のブドウ収穫です。今までとは反対に、思ったよりもブドウの量が多く、カゴが足りなくなって、収穫しきれないまま不完全燃焼な気分で終了。
嵐で不思議に美しい光の空とブドウ畑。
醸造所に帰った頃には雷の音まで聞こえてきて、ちょっと不安な空模様。でも山のお天気だから変わりやすい?午後は晴れ間が見えました。お昼ごはんに、またワインのブラインド・テイスティング…で、私はまたまた思いっきりハズしました…。十分美味しいと思ったけれど、ジャン=イヴにとっては「やっぱり嵐の日はイマイチ」だったそう。「それでも美味しい」と付け加えてはいたけれど。天候のせいでワインの味が万全ではないとわかっていても、やっぱりこれが飲みたかったのだそうです。
Dard et Ribo "Saint-Joseph" 2005
若々しく感じられるほどのフルーティさとシラー種のきれいな酸。
午後は、朝収穫したブドウを発酵槽に入れたり、1週間ほど前に収穫してマセレーション(漬け込み)している発酵槽のピジャージュ(果帽を果汁に落として混ぜる作業)など、醸造所のお仕事。
ブドウがいっぱいに入った発酵槽
ピジャージュした後の別の発酵槽
うらやましい猫の生活
お昼近くになって、新しい研修生が到着。扉を開けたら……なんと!うちのお店の常連の若い男の子でした!
まさかこんなところで再会するとは…。
何かの運命呪いか?
午後、醸造所で樽の土台をなおす仕事を少し手伝って、気がつけばもうそろそろ出発の時間。みんなにお別れを言って、ジャン=イヴには「souvenir(「おみやげ」というか「思い出の品」「記念品」という意味合いのあるもの)」にワインをいただき、とてもとても良い収穫体験ができました!!と、胸いっぱいでペロン家を出発。
…したものの、なんとバスが20分も遅刻。これではアヌシー駅からのTGVに間に合わない!?ということで、急遽、ジャン=イヴの奥さんが駅まで車で送ってくれました。しかし、アヌシー市街に入ったところから帰宅ラッシュなどで車の交通量が多く、「ああ、もうダメかも」と言いながらギリギリの時間に駅に到着。すでにTGVの出発アナウンスが流れていて、ホームを探しながら駅を駆け抜けました。と、ホームに着いたら電車の扉はもう閉まっている!先にホームに着いた奥さんが「待ってえ!」と叫んでくれて、ホームにいた駅員さんに「早く!」と促されながら、ひとつだけまだ開いていた扉まで3車両分くらい走り、なんとか乗ることができました…。無我夢中とはこのことか、というくらい余裕がありませんでした。本当にもう乗れないと思ったよ。
収穫の仕事はキツいと聞いていたけれど、収穫滞在中、結局一番キツかったのはこの最後の直線ダッシュでした…。
というわけで、本当に忘れがたい体験となりました。
Merci Jean-Yves!
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