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2016年12月23日金曜日

今日のワイン:Jean-Marc Brignot "Cuvée Marc" 2005

今日のワイン…というか、ドメーヌ・デ・ミロワールでの収穫中に飲んだワイン。

ドメーヌ・デ・ミロワールでは、収穫期間中、夜の食事と共にワインのテイスティングがよく行われるのですが、これがブラインドで…なかなか難しい!!
本格的で、グラスも黒。色当てから始まります。あるときなど、白だったのを、全員「赤」って言っちゃったり!(マセレーションだったから仕方ない?)。
いやあ〜、私なんか、普段「美味しい♡」とか「あんまり好きじゃない☆」とか言って飲んでるだけなんだなあーと思い知らせれましたよ…。

で、色々と飲んだ中で、特に印象に残っているのがこちら。
ジャン=マルク・ブリニョの「キュヴェ・マルク」2005年。
手伝いに来ていたフランス人が自分の秘蔵カーヴから持ってきてくれたもの。

ブライドでテイスティングを始めた時点で、「若い!」っていう感じ。まだ炭酸が残っていて(舌の上でプチプチはじける感じ)、何より揮発酸、アセテート(よく「マニュキュアのにおい」と言われるにおい)!!
…って、通常だったら「欠点」ですよねえ〜。ナチュラル・ワイン好きだと慣れっこなんだけど。SO2などの安定剤を施してない証拠でもあるから。でもこういうの、慣れちゃいけないのかなあ、本当は。

とにかく、その造りの率直さから、ワインの向こうの造り手さんに親しみを感じてしまったのです。
なんだか明るく優しく笑ってるような気がしました。
誰か知ってる人っぽいなあ…。

南?
結構タンニンあるし。
ラングドック地方とか、こういう造りの人、多いし。
でも酸がしっかりしてるなあ。

…で、出した答えは……忘れてしまいましたが…
「ラングドックのシラー」とか言ったかも??

どっこい、ジュラ地方、アルボワでした!
ガメイかな?
詳しいことはわからず。
キュヴェ名の由来然り。
(誰か佐渡に行ったらきいてきて〜。)

「乱暴なつくり方と感じる」という意見も出たけれど、私は「やっぱり天才肌だなあ」と改めて感心しました。(「天才」ではなく、あくまで「天才肌」ね。)頭をひねりにひねって悩んでこじれる段階を「えいやっ」っと無邪気に一足飛びに超えて、そしてそれで美味しいワインを造ってしまえるんだなあという感じ。まあ、本当はすごく悩みながら造られたのかもしれませんが…。

しかし10年以上経ってのこの揮発酸。リリース当時はどうだったのだろう?それこそすごかったのではないか??…と、色々と興味のつきないワインでした。

ところで、このワインを持ってきてくれた人は、昨年の収穫のときに私とこの造り手さんの話をしたことを思い出し、今回これを選んでくれたのだとか。収穫に行く日なんて打ち合わせてなかったのに同じ時期に一緒になれて、このワインも飲ませてもらえて…偶然って素晴らしいーーー!ありがとう!!!
…というわけで思い出深いワインです。

2016年10月20日木曜日

今日のワイン:Domaine de la Grand' Cour "Clos de la Grand' Cour" 2015

というわけで、収穫のお手伝いの後、ジャン=ルイからワインをいただきました。
早速飲んでみたのが「クロ・ド・ラ・グランクール」。ドメーヌの全キュヴェの中のベーシックライン(多分)、フルーリーのワインです。
ヴィンテージは2015年。やっぱり暑かったんだなあ…という第一印象。ボジョレにしてはテクスチャーがやや濃いめで、アルコールの高さも感じました。そして、ちょっと「灼けた感じ」の苦み。

昨年は暑くてぶどうが熟すのが早かった年ですね。そして熟度も例年になく高かったようです。つまり、糖度が高く、アルコール度数も自然と上がり、タンニンも多め。ボジョレで、糖度が高いせいでなかなか発酵が始まらないということもあったらしい。
このヴィンテージは、ボジョレでもロワールでも、太陽の暑さ、豊満な面をもつワインが多いように感じます。「らしくない」と言うと語弊があると思いますが、おおまかに言ってボジョレやロワールのワインの「フルーティで軽め」なところが好きなので、その辺はいつもとちょっと違うな…とやはり思ってしまいます。

抜栓後にすぐグラスに注ぎ飲み始め、その後は二人だったのでゆっくり飲んで、3杯目くらいからは、最初に感じた太陽のパワフルさの影から小粒なベリーの風味が出てきました。そしてミネラル感も。
ちなみに品種はガメイ。

今の感じでは、アペリティフの一杯目にごくごく飲むというより、ボジョレ風に乾燥ソーセージでもつまみながら飲みたいイメージ。これからの季節、暖炉の前で…とかいいなあ。

2016年9月30日金曜日

今日のワイン:François Dhumes "jeu de vin" 2015

一年以上ご無沙汰しておりました!

ワイン屋を辞め、業界からつかず離れず…という状態で暮らしております。
そしてたまーーーに、以前勤めていたワイン屋のお手伝いをさせてもらったりも。
でも基本、ブルターニュ暮らしです。

さて、今回復活したのは、どうしてもこれは!言っときたい!!というワインを久々に飲みまして。
…といっても約一ヶ月ほど前のことになりますが。

夏の日差しの強さが若干残る、9月初日。
段々と日が短くなっているとはいえ、まだサマータイム。遅い日暮れまでの時間、ボートで海へ出て浜辺でアペリティフ…という私たちの夏の定番をこの日も楽しみました。
そして、持って行ったのがフランソワ・デューム「ジュ・ド・ヴァン」2015年。
きれいな色!日にかざしてうっとり。

オーヴェルニュ地方で造られたガメイ種です。
オーヴェルニュはワインの生産地としてはあまり知られていませんが、山々の連なる地域で、ワインを造るのにはとても適していると思います。昔の火山地帯で、その地質がワインの味に影響しているのでしょうか、多くの場合、ミネラルが感じられ、個人的には大好きです。

そしてこのワインは!
ミネラルだけでなく、ウマミたっぷり!!
超絶美味し過ぎてもう「ノー・コメント」!!!

…って、ノー・コメントじゃあ話になりませんね。

敢えて言うなら「これはワインじゃない」。

以前、友達がうちに遊びにきたときに、自分の大好きな自然派ワインを出したら、「これ、美味しいね。でもワインじゃないわね」と言われたことがあります。その友達は、昔ワイン・バーをやっていたワイン好きな人ですが、クラッシックなワインの味に慣れている人でした。
つまり「美味しい」けれど、彼女の考える「ワイン」という規範にそぐわない、ということだったようです。
じゃあ「ワイン」って一体何なの?と、そのときの私は思いました。
たしかに自然派ワインは一般にイメージされている「ワイン」という枠に当てはまらないことがあります。それは普段は隠されようとしている個性的な面、揮発酸やアセテートのような「欠点」と言われる部分などが突出してしまっていたり、樽香がしなかったり(わざとらしい樽香を嫌う生産者も多いですし、樽で熟成されていなかったら当たり前のことですが)、色々な要素が原因となるでしょう。でも、それでもワインなのです。「ワインではない」と言ってしまうのは、飲む側の固定観念のせい、想像力不足のせいなのではないでしょうか。
だから「これはワインじゃない」と言われるのは、すごく嫌でした。

でも、このジュ・ド・ヴァンは、「これはもうワインじゃない!」と感じてしまいました。それは「ワインという枠を超えている!」という意味です。

「これはワインじゃない」かもしれない。
でもワインじゃなくったって良い。
カテゴリーなんてどうでも良い。
ワインという枠にわざわざ押し込める必要はない。
ただただ美味しい!!
それに尽きる。
だからもう「ワイン」じゃなくて「美味しい飲み物」と呼びたい!!

…ということを初めて考えさせられたワインでした。
(今までが考えなさ過ぎなのかもしれませんが…。)

ただ、やはり生きているものだから、その日そのときその場所で自分にとってはすごくすごく美味しかったけれど、別の機会ではまた違う顔をみせるかもしれません。
そういうところも含めて、やっぱりワインが好きなのです。

2014年7月27日日曜日

今日のワイン : Claude Courtois "Un petit coin de Sologne" 2013

またまた更新サボってしまいました。

先週末はまたオーヴェルニュに行ってみたりしてたのですが、まあそのことは書けたら後々…(でも写真もほとんどないし面白くないでしょう、多分…というのが取り敢えず書かないでいる理由)。

ところで、久々に胸にぐっときた!ワインがこれです。
クロード・クルトワ「アン・プティ・コワン・ド・ソローニュ」2013年。
先週までヴァカンスにでていた店主が、いくつかのドメーヌ訪問をしてきたらしいのですが、そのうちの一つがクロードのところ。クロードには6月後半にモントルイユの「アミティエ・リ」というワイン・バーであった試飲会にて再会し、そのときに訪問を決めたみたいです。本当は私も一緒に行きたかったのに〜〜。店主が旅行日程を変更したせいで同行できなかったのでした…。(あーもう、本当に店主の予定は当てにならないんです!!)

で、店主が訪問の際に直接ワインを買い付けてきて、これもその中の一つ。昨日、棚に並んでいるのをみて、もう「あ、これ飲みたい!今日飲もう!」とピンときてしまいました。

ヴァカンスから帰ったばかりだというのに、また私に店番を任せて友達のところへ遊びにでかけてしまった店主に(←恨み節)これがどういうワインか聞く機会がなく、データゼロです。

最初、何の品種か全然わかりませんでした。でも、キラキラしたこの酸が美味しい!すっきりしていながら、底にちょっぴりねっとりとした雰囲気もあり。柑橘系のフルーティさも。少々ガスあり。

いや、そういうことよりも、なんかねえ、エネルギーが伝わってくる感じがしたのです。疲れてぐったりした心と体に染み入る…。
クロードの、あのいかにも働き者という感じの大きな体と、やさしく包み込むような話し方をふと思い出してしまいました。

アルコール度数9,98%(細かい!)と低めで、ぐいぐい飲んでも大丈夫(比較的)。

余談ですが、クロードは今年の初め頃、インポーターさんに招待されて初めて日本へ行き、とてもとても気に入って、フランスへ帰る飛行機の中で泣いたと言っていました。

さて、ワインの方は、時間がたって「これはソーヴィニヨンだな」と思いました。多分そうです。というかほぼ確信。土と干し草のような風味がね。

そして、塩っぽさが出て来て、控えめながら感じられる柑橘系の風味と相まって…「これはポカリXXXX!」。うーん、やっぱり体に吸収されやすく体に良いワインなんじゃない?

お店には一体あと何本残っているのだろう…。買っておかなくちゃ!
今日は休みだけど、勝手にシャッター開けて買ってきちゃおうかな?

2014年5月31日土曜日

今日のワイン : Pierre Beauger "Vin à la noix"

5月ももう終わりですね。前半にバタバタしたので、ちょっと疲れ気味、ブログの更新もすっかり滞ってしまいました。(…って、いつものことですが……。)

そんな今日この頃、「美味しい〜!」というワインはあっても「それについてどうしても何か言いたい!」というほど心を動かされたわけでもなかった、というのも更新に至らなかった一因。

でも!今日は!!
これは本当にすごい特殊で貴重なワインなので、一言書き留めておきたい!のです。

ピエール・ボジェの「ヴァン・ア・ラ・ノワ」。

昨日、色々と入荷があり、その中にまじっていたのがオーヴェルニュからピエール・ボジェのワイン。フランスは今週、木曜日が祝日で、金曜日に橋をかけ(飛び石連休になるとき、間に休みをとることをフランス語表現でそう言います)出かけるパリジャンが多かったようで、静かな金曜日の夜。閉店近く、夫がお店に遊びに来たので、店主が「じゃあ何か飲もうか?」と提案してくれました。「今日届いたものの中からがいいな〜」とにおわせたら、ちゃんとわかってくれてこれを出してくれたのでした!(多分、店主は自分も飲みたかったのだと思いますが。)

マルセイユの試飲会「ラ・ルミーズ」で既に試飲したのですが、そのときは説明を聞きつつも「?」な感じでした。
たしか胡桃を漬け込んで寝かせたのだとか…。
あまり詳細を聞かなかった。

ベースはガメイ種の赤ワインらしい。
「生の胡桃を入れたのかな?」「多分…」「アルコール13度って書いてあるけど、胡桃がワインを吸収して濃縮されてないかな?それとも逆に胡桃から水分出てるとか?」「でもどのくらいの量の胡桃を入れたんだろう?」「ベースのワインはどうして白じゃなくて赤?」「うーん、どうしてだろ?」「そもそもなんで胡桃を入れようと思ったんだろ?」……
3人で話し合いながら疑問が次々と浮かんでくる。
ヴィンテージも、「La VaN 01」という表記はあるけれど、それが2001年を意味するのかどうか?「私は『ヴァン・ア・ラ・ノワ最初の年』っていう意味じゃないかと思う」と言ったら、店主と夫に「ピエールはこれをまだ2年目、3年目と続けてやるつもりってこと?」と反論され…うーん、さすがにそれはないか?
(ピエールにメールで聞いてみようかな?)
ボトルのサイズも、ハーフボトルかマグナムしかないというのも謎。
でも、かなり濃厚なので、3人でもハーフボトルでちょうどいいぐらいだったかも。
瓶の底の方は澱でかなり色が濃く、「これって開栓前に振るべきだった?」とまたまた疑問を抱きつつ、味の詰まった最後のグラスも美味しかった。
あきらかに胡桃、ちょっとヴァン・ジョーヌのスパイシーさに通じるようなところあり、しかしなんとなく梅酒のような風味もあり。
店主がたまたま買って冷蔵庫に入れていたチーズ、ボーフォールを出してくれて、これがつまみによく合いました。「ヴュー・コンテだったらもっと合うかも」…って、すっかりヴァン・ジョーヌ路線ですけど。

実は5月半ば、ピエール・ボジェの蔵を訪問する機会に恵まれ、それは私としては胸に染み入る体験でした。それについてブログに書こうか書くまいか迷っているのですが…そのうち書きたい…かも……。

追記:ちなみに一本しか入らなかったこれのマグナムボトル、今朝、早速買われてしまった…。買っていかれたのは、常連さんだけど、ピエール・ボジェとかあんまり関係なく、ただナチュラル・ワインが好きな、お店のお向かいに住むマダム。70歳の誕生日に特別なワインが欲しいと思ってたところ…とかなんとか言っていたような。店主が「すっごく高いんですよ」とか、やんわりと買わない方向へもっていこうとしていたようだけど、結局即買いされてしまった。そりゃあ目につくレジ横に堂々と置いてたら気になるわなー。でもあのマダムに買われたのだったら個人的にはなんとなく納得いく…。ハーフボトルはまだありますよーー。

2014年3月21日金曜日

今日のワイン:Jean-Yves Péron "Côte Pelée" 2011 (+長期熟成肉)

先日、長期熟成肉で有名なイヴ=マリ・ル=ブルドネックの支店がうちから歩いて10分くらいのところにオープンしていたことに気付き、ヴェジタリアン(というか、時々は動物性のものも食べるので本当はフレキシタリアン)の夫が不在の頃を見計らって、買いに行ってみました。
お店がヴァカンス明けだったせいかショーケースには熟成肉が並んでおらず、たまたま準備中で包丁を入れていたentrecôte(肋骨の部分の肉)を一人分スライスしてもらいました。なんと60日以上の熟成で、値段も聞かずに買ったら、会計で言われた金額が思ったより高くて内心ちょびっとビビった。夫には内緒。

これに合わせて飲むワインは何がいいかなあ〜と色々考えた末、合うかどうか確固とした自信はなかったけど、思いついてどーしても飲んでみたくなってしまったのが、ジャン=イヴ・ペロンの「コット・プレ」。でも、こちらもちょっと高い。もう一つの赤で値段が手頃な「シャン・ルヴァ」にしようかとも考えたけど、それだと牛肉に合わせるにはタンニンがサラッとし過ぎかなと悩み、やっぱり最初のインスピレーションに従うことに。夫には内緒。
ジャン=イヴのところへブドウの収穫に行った時、2009年を飲ませもらったのだけど、最初にブラインドで飲んだときに「太陽のよく当たる場所だけど高地で栽培されたブドウ」という印象を受けました。それは、タンニンがありつつ酸がスッキリしていたから。(それで「南のシラー」とか言ってしまってしっかりハズした…。)この品種モンドゥーズはシラーの従兄らしいのですが、酸が突出するところが似ているかもしれません。
本当はもう少し古いヴィンテージが欲しかったのですが、お店に2011年のものしかなさそうだったので、「まあカラフすれば何とかなるかな?」と思い、それに決定。

お肉の方は、お店の人に「かなり香りが強いですよ〜」と言われた通り、独特のにおいがして、それが冷蔵庫の中に充満。でもいやな感じはしなくて、熟成した食べ物の香り。最初、一緒に入れていた山羊のチーズがトロトロに熟成したものだったので、やっぱりそれがにおってるんだなーと思ったけれど、実はお肉の方が強かったみたい。
お肉屋さんは「両面に焼き色をつける程度で」と言っていたので、その通りに強火で短時間焼いて、かなりのレアで。…って、その焼き加減のせいか?初めて食べた長期熟成肉は刺身っぽかったです。上質のマグロの赤味の刺身みたい…。じゃあ刺身食べてれば良いじゃん?なんて一瞬思ったのですが、やっぱり違う。後口が乳くさく、「肉だな」という感じ。この乳くささも、じんわりほわっときて。今まで食べて来た牛肉とは別物でした。

さて、問題のワインとの相性。
「コット・プレ」を開けてみたら…めっちゃ酸がたってる!思わず「え?酸っぱ!」と一人独りごちてしまった。シャキーンと酸。しかし、酸がたっていると、それに引っ張られて更にタンニンが強調して感じられることがよくあるのですが、これはそんなこともない。タンニンが細かくエレガントなのでしょう。とにかく酸。これはちょっと若過ぎたかなあ。あと2、3年待ったら和らぐのかしら。
うーん、早過ぎたかなあ…と、カラフしつつ、とりあえず食卓の座席に。
しかし、これが!!このクセのあるお肉とさっぱりした酸のコンビネーションがすごく良い!なんだかすごーーーく良い!一緒になることで別の何かを醸し出している感じ。
あ〜、実際の恋愛でもこういうのって理想ですよね〜〜(完全に蛇足ですがww)。

ちなみに、補欠としてもう一本イタリアワイン(サルデーニャ島のカリニャン種)を買ってあったのですが、これがなんとブショネ…。(補欠代役務まらん!)でも微妙なレベルだったので、「これってやっぱりブショネかなあ?飲めるかなあ?」と懐疑的に試しに一杯注いで、食べながら飲んでみました。が…やっぱりブショネだ。それを差し引くと多分、相性はいけてる感じ。でも「お互いが邪魔しない」みたいな距離。恋愛だったら、友達づきあいが長くて、それからなんとなく恋人になっちゃったパターン?または長年夫婦で寄り添って、特に刺激はないけれどそれで心地良い…みたいな?
それはそれで悪くないのだけれど、コット・プレとの方が断然素晴らしい。

とにかくコット・プレは「食べて飲む」ワインですね。単体で飲むのはちょっと辛い。
その日は一人だったので一本飲みきれず、お肉の方も少し大きかったので半分だけ焼いて、後日に持ち越し。

二回目のお肉は少し長めに火を通してみましたが、うーん、なんだろう、やっぱり魚をグリルしたみたいな風味がある。なんかよくわかんないけどアミノ酸?旨味成分のせい?
コット・プレも、タンニンがもうちょっと存在感を増してきて、旨味も出ている。これはやっぱり「旨味」という共通点があるから相性が合うのでしょうか?

いやあ〜美味しかった。コット・プレは何年か後にまた飲んでみたいです。

…という体験を、夫に話さずにはいられず、結局赤裸裸に報告。でもその報告の中で、値段については少しばかりごまかしたことはやっぱり内緒。

2014年2月19日水曜日

今日のワイン : Daniel Sage "Grange Bara" 2012

このダニエル・サージュという生産者さんのことはよく知らないのですが、彼のワインは「物凄くウマイ!」と(一部で)評判になっていると噂で聞いてました。とにかく生産量が少ないらしく、店主が仲の良いエージェントに分けてもらったものも各キュヴェ1ダースずつとかで、店頭では出し惜しみ状態。でも、ガメイ種の「Abreuvez ses sillons(アブルヴェ・セ・シヨン)」は、店主と一緒にこれを飲んだ人たちが次々と買い求め、あっという間に売り切れに。次に出してきたのが、この「グランジュ・バラ」。(他のキュヴェも何処かにあるはずだけど…店主が店内整理をして以来見当たらない。何処へ隠したのやら?)
生産者さん自身のこともですが、彼のワインについての情報も乏しい…。でもこれはアペラシオンがサン・ジョゼフなので品種はシラーのはず。

実はコレ、私はちゃんと飲んでいません。というか、開けた時に同席していませんでした。土曜日の朝、お店に出勤してみたら、飲みかけの瓶が沢山あって、そのうちの一つにこれが混じってました。(金曜日の夜はよく飲み会になってるみたいです。)残りは瓶の底から数センチだけ、栓もしていない状態で放置されていました。こういう場合、酸化してしまってたりヘタレたりして飲めなくなってしまうものも多いのですが、一応香りをかいでみたら、なんかいけそう?という感じだったのでグラスに注いでみました。そうしたら…!「うんわー、美味しい!」ミネラルがじわっと感じられて、赤い果実のフルーティさもあって、タンニンも軽くて細かい。肝が座っていながら繊細、という印象。これはやっぱり店主が「すごく美味しいよ」と実感込めて言っていただけある!

…と感心しつつ、瓶をまたそのまま放置。わずかに残っていたのを捨てるのが勿体なくて、かといって、飲むヒマもなくて。

そして週明け、月曜の午後にカウンターの上を片付けていたときに、「さすがにもう捨てるか」とこの瓶を手にしてみたら、やっぱりまだほんのちょっとだけ残ってる。普段なら情け容赦なく流しに捨ててしまうのですが、こいつはもしかしたら…と思い、グラスにあけてみました。そうしたら!まだ飲める!!
さすがに少し酸化してきていたけれど、「美味しい」と言って飲めるレベル。それも逆に好きな味わいになってきてる。すごーい!
開栓後3日、わずかな量で、しかも栓をしないで、これだけもつとは…。(いや、他にももっともったワインはありますけどね。)はかり知れないポテンシャルがあるんですね。久々に心を揺さぶられました。

で、私にとってはちょっと値の張るワインですが(今月、口座から税金をどっと引かれるので苦しいのです)、夫には黙って一本買っちゃいました。でも夫と一緒に飲みたいし、といって飲むときには贅沢しちゃったことがバレるだろうしなあ…困った。

2014年1月26日日曜日

今日のワイン : Sébastien Riffault "Skeveldra" 2007

今年に入って、最初に「うーん、これはすごい」と唸ったワインは、ジャン=マルク・ブリニョ「ラ・コンブ」(ヴィンテージ不明)でしたが、複数人でランチの途中、それも携帯電話を持ってきていなくて、写真が撮れませんでした。品種はサヴァニヤン、スッキリした酸とクリーミィなテクスチャー、底のあるワイン。しかし、一緒にいた人が勝手にこれとか高めのワインを頼んでくれちゃったので、会計のときちょっと頭が痛かった…。

で、二本目に「うーん、これはすごい」と唸ったのがこちら。
セバスチャン・リフォー「スケヴェルドラ」2007年。
ロワール地方サンセールのワインで、品種はソーヴィニヨン。双頭を成すもう一つのキュヴェ「オクシニス」の土壌が石灰質なのに対し、こちらはシストの混じった畑。
昨年、ジャン=イヴ・ペロンのところに収穫の手伝いに行ったとき、ブラインドで飲んだアレクサンドル・バンのピュイイ・フュメ「ピエール・プレシューズ」もソーヴィニヨンでしたが、一緒に飲んだ人が「これがソーヴィニヨン!?」と驚いていたのを思い出しました。セバスチャン・リフォーとアレクサンドル・バンはご近所さんで、そのせいか、少し似ているところがあるかなと思います。この「スケヴェルドラ」も、私が苦手なソーヴィニヨン特有のいわゆる「ネコのオシッコ」な香りがなく(土壌によってそれが出たり出なかったするらしいですが)、どちらかというとレモンっぽい。筋が通っていて奥行きがあり懐が深い。骨太なようできめ細かい酸がキラキラしてる。
実は、この日は特別ワインが飲みたいという気分ではなかったのですが、だからこそ、敢えて飲むならすごく美味しいワインを開けたいと思ったのです。多分、普段飲んでいる「そこそこ美味しい」デイリーワインにしていたら「ああ、やっぱり今日はワインの気分じゃないや」で終わっていたのではないかと思うのですが、「ああー、美味しいワインってあるんだなあ」とすっかり覆されました。

因みに、これは昨年、私の誕生日に店主プレゼントしてくれた一本。人生、山あれば谷あり、ワインにかかるお金もまた然り、ですな。

2013年12月26日木曜日

今日(ノエル)のワイン:Marie Courtin "Efflorescence" 2009, Domaine Thymiopoulos "Xinomavro nature" 2012, Sébastian Riffault "Raudonas" 2007

みなさま、ノエル(クリスマス)は楽しく過ごされたでしょうか。

ワイン屋はノエルの前週金曜午後まで忙しかったのですが、その後、なんとなく落ち着きました。多くのパリジャン達はヴァカンスに出てしまったようです。といっても、なんだかんだでイヴの午後7時くらいまではお客様がいらっしゃいました。

通常、お昼から夕方くらいまでお店は閉まっているのですが、イヴの日はノンストップで営業。なんとなく客足もひいて、外も暗くなってきて、そろそろ夜?と思いながら時計を見たらまだ午後5時。店主もびっくり。「今日は長いな〜」「よしっ、なんか飲むか?」という言葉を受け、「やっぱりシャンパーニュでしょ!ノエルだし」と当然のように言い放った私。はっはっはっ。普段飲まない・買わないシャンパーニュも、ひとのおごりなら飲むわよ。
というわけでマリー・クルタン(ドミニック・モロー)「エフロレサンス」2009年。
なかなか手に入らないシャンパーニュらしくて、店主がエージェントにずいぶん掛け合っていた品なので、飲んでみたい!と思っていたのでした。
1時間ほど冷やしておいて、店内も少し落ち着いた頃、常連さんが来たのを機に、みんなで乾杯。
すんごい泡だー、やっぱりコレ、シャンパーニュだあ…と見ていたのだけど、何の説明もなしにグラスを手渡した人に「何これ?シュナン(品種)?」と言われてしまった。店主が「たしかにこの苦みがシュナンっぽい」と言っていて、私もいざ飲んでみたら、あんまり典型的なシャンパーニュっぽくない感じでした。品種はピノ・ノワール100%。エクストラ・ブリュットなのでだいぶ辛口…のはずですが、なんだかそれほど酸味が際立ってもいない。ドザージュ・ゼロ(リキュール無添加)のブリュット・ナチュールに私が慣れてしまったからかな??でも、ドザージュで調整されたシャンパーニュにありがちなベタつく後口はなく、きれいに終わる。いや、というか、きれいに終わりすぎる?あんまり印象に残らない。
ふーん?と思っていたら、店主曰く、「これの格下キュヴェの方が美味しかったかも」とのこと。
また少しお客さんの流れがあったので、そのまま冷蔵庫に保存して、抜栓後1時間経ってまた飲んでみたら、だいぶ開いてきた感じでした。うーん、さっさと飲んじゃってもったいなかった?店主は「あと1年くらいしたらもっと美味しいだろう」「カラフしたら良いかも」と言っていました。って、デゴルジュマン(澱を抜く作業で、なるべく蔵から出すタイミングに合わせて行う)から時間が経つと泡が少なくなるというし、カラフしたらせっかくの泡が減るし…というシャンパーニュの常識無視な発想。だけど、私はそれで良いのだと思います。シャンパーニュもワインなんだもの。

さて、夜7時半を過ぎて外にも人影が少なくなってきたので、店主が自分用のワインを選び始め、あれやこれやと秘蔵カーヴからも出してきたりしている横で、「もうお客さん来ないなー」と呑気にシャンパーニュの続きを飲む私。
そろそろシャンパーニュもなくなったし、もう早めに閉店して帰ろうよ〜という私の気持ちと裏腹に、店主が「あっ、そうだ、これも試飲しとかなきゃ」と言って、更に一本持ってきました。
ドメーヌ・ティミオプロス「クシロマヴロ」2012年。
ギリシャのナウサのワインです。2011年からSO2無添加で造っており、「Nature」(ギリシャ語読みだと何て発音するんだろう?)と明記されています。
これが、ものっすごく香り高い!あんずや桃といった白い果実(普通なら白ワインに感じられるフレーバー)や、フローラルな味わい。タンニンが細かく、さらっとして口当たりがとっても軽く、アルコール度15%とは信じられない。多分まだ若いフレッシュさがあるので、もう少し経ったらまた違ってくるのかも。
店主と「どんな料理に合うか」という話で、私はドライフルーツを使ったタジンなどのモロッコ料理に合うかなと思いました。店主は「オリエンタルな料理ならバラを使ったものにもいいかも」という意見。また、私は最初、「こういう香りの強いワインは和食に合わないと思う」と言ったのですが、段々とワインが落ち着いてきた頃、「うーん、やっぱり焼き鳥にも合うかも」と前言撤回。料理の引き立て役的なワイン、料理に寄り添うようなワインではなく、料理と肩を並べて食事の一要素になるワイン、料理そのもののあり方を変えてしまうワインという感じがしました。
普段フランス以外のワインを飲む機会があまりないので、試飲させてもらって本当に良い経験になりました。

そんなこんなで帰宅が遅くなり、うちでのノエルご飯は25日の夜。
前日のギリシャ・ワインの残りをもらってきていたのですが、タンニンがもっと出て来て、フル・ボディなワインに変身していて、ちょっとびっくり。
しかし本命は、店主が自分用ワインを選んでいたときに秘蔵カーヴから出してきて「飲んでみな」と渡してくれた一本。
セバスチャン・リフォー「ロドナス」2007年。
ロワール地方、サンセールの赤。ピノ・ノワールです。
「セバスチャン・リフォーの赤って試飲会で見たことないなあ」と言ったら、店主が「赤はなかなか出さないかもね。生産量も少ないし」とのこと。もしかして、私、セバスチャン・リフォーの赤を飲んだの初めてかも?
開けたては少し酸がたって感じられたのが、段々と果実味が出てきた…と思ったら、今度はタンニンが出て来て多少苦みが感じられてきた…と思ったら、また果実味がぐーんと出てミネラリティと合わさって深みがでてきた…という風に、どんどん変わるワインで面白かった。二人で一本、食事をしながらだったので、抜栓からカラフに移して飲み終わるまで1時間半以上かかっていたかな。だんだんと底が上がってきたというか、飲み終わる頃にとても美味しくなっていて、生き生きとしたワイン。こういうのを5、6人で抜栓して一辺に飲んでしまうともったいないかも。やっぱりじっくり飲むのが好きです。

ワイン屋はノエルが終わって一息ついたところ。でもまだ新年パーティー用のシャンパーニュを買いに来る人がいっぱいいそう。最終コーナー曲がって、これからゴールまでの直線ダッシュ!

2013年12月23日月曜日

今日のワイン : Mito Inoue "Chicchi" 2011 & Patirick Desplats "VY" 2012

先週、去年の暮れに知り合った日本人のワイン生産者、ミトさんがパリに来ていて、お店で一緒にアペリティフをすることに。残りわずかのロゼワイン「チッチ」を持ってきてくれました!
ミネラルの感じられる辛口ロゼ。しっとり感のあるテクスチャーで、きれいなワイン。奥深そうで、寝かせておくと成長するのかも。もう在庫がほとんどないというのが悲しい。(あっても私には高くて買えないが…。)

その後、みんなで馴染みのビストロ、ケヴィンのお店へ。
メトロで移動し、グラン・ブルーバールの駅を出たところでサンタのバイク集団に遭遇。呆気にとられつつ見入っていたのですが、少なくとも150台くらいは目の前を通って行きました。キリがないのでビストロへ向かいましたが、その後もまだまだ続いていてスゴかった!いやあ、クリスマスですねえ。…って、何で写真を撮らなかったのかと悔やまれる…。バカ〜!

というわけで、何だかんだでケヴィンのビストロに遅刻で到着。「お腹すいた〜!」と、席に着くなりメニューに目が釘付け。ワインは、うちの店主と一緒だったので彼におまかせ。お店に置いてないやつってことで選んだのがコレ。
パトリック・デプラの「VY」2012年。
実はその前々週にもケヴィンのお店で同じ物を飲んで、美味しくて、「パトリック・デプラって誰だ?名前聞いたことあるような…」とぼんやり思いつつ、ちゃんと特定しようとしてなかったのですが、Domaine des Griottes(ドメーヌ・デ・グリオット)の片割れ、パットのことだった!そうだった!(ちなみにドメーヌ・デ・グリオットはババスとパットの二人でやっていましたが、2011年に解散しました。)
ロワール地方、アンジューで造られた、カベルネ・フラン100%のワイン。
私は個人的に、カベルネは青っぽさが出ると全然ダメなのですが、これは本当に果実味だけ。タンニンも細かくて、少なすぎず多すぎず。
前菜はみんなそれぞれ違うものを頼んだのですが、セヴィーチェ(南米の刺身サラダ)にもタイ風牛肉サラダにも、何にでも合わせられてビックリな「マジック・ワイン(by ミトさん)」!特に、山羊のチーズのトーストの、ちょっとこげた味のあるところに一番合ってたかな。
メインの頃には一本空いてしまって、「じゃあ次、何頼もうか?」ってことで、またうちの店主にチョイスをおまかせして、別の生産者で、同じくロワールのカベルネ・フランのワインを頼むことにしたのですが、ケヴィンが地下カーヴに探しに行ってくれている間に、「…ねえ、このまま同じので良くない?」と誰となく言い出し、「うん、そうだよねえ…」と、実はみんなひそかにそう思っていたことがわかり、ケヴィンが栓を抜く直前に「ちょっと待って!!」とストップをかけ、2本目も同じワインにすることに。ケヴィン、「モノマニアックめ!」と苦笑。ごめーん!
でも、本当に、それぞれ違うものを食べていて、それもお魚や豚肉・牛肉とバリエーションに富んだこのシチュエーションにパーフェクトなワインでした。

2013年11月30日土曜日

今日のワイン : Jean-François Ganevat "Clos Champ Bernard" 2010

正直に言ってうちはリッチではないので、いつも価格帯が手頃なデイリーワイン買っていますが、「たまには贅沢しても良いかな〜」ということで、お店に寄ってくれた夫と棚を見回して選んだのがこれ。
ジャン=フランソワ・ガヌヴァの「クロ・シャン・ベルナール」2010年。
ガヌヴァはジュラ地方の自然派ワインでトップクラスの造り手として人気があります。ものすごい数のキュヴェがあるらしいですが、うちのお店に現在入っているのは全部で5つ。このキュヴェはサヴァニヤン種、土壌はシスト。
サヴァニヤンはジュラ特有の品種で、この地方独特のワイン、ヴァン・ジョーヌに使われます。(ヴァン・ジョーヌとは、樽熟成中に蒸発する分の継ぎ足しをせずに、ワインの表面に酵母によってできた膜で酸化を抑制しながら6年寝かせる、とても辛口で独特なワイン。)
私はこの品種はあまり飲んだことがなく、「すごく辛口」というイメージがありました。でも、このシャン・ベルナールは柔らかさもあって、柑橘系フルーツやフローラルな香りで複雑な味わい。それでいて雑味がなくて洗練されている。
抜栓直後は閉じた感じでしたが、残しておいた半分を二日後に飲んでみたら、石油っぽさが薄くなって、他のアロマが出てベターな状態でした。(この石油っぽさはシスト土壌からきているのかも?)

うーん、サヴァニヤン、奥が深そうだ。

やっぱり値段が高いのはそれなりに格が違うんだなあ、と実感したワインでした。(そうでない場合も多々あるのですが…。)

2013年11月28日木曜日

Beaujolais nouveau 2013 est arrivé!

11月の第3木曜日はボジョレ・ヌーヴォー解禁日でした。

お祭りで盛り上がるところは0時をまわったところから飲み始めますが、前日水曜の夜にたまたま行ったケヴィン店では、日付を過ぎて午前1時半まで居座っていたのに違うものばかり飲んでいました。カウンターにボジョレ・ヌーヴォーの瓶がのっていたのになあ?

結局、ちゃんと今年のボジョレ・ヌーヴォーを飲んだのは、木曜日の夜。お休みだったのですが、お店に顔を出してみたら、常連さんで賑わっていました。(私が到着した頃は、半分くらいの人が別のワインを飲んでいましたが…。)

今年、うちのお店には4種類のボジョレ・ヌーヴォーが入荷しました。

昨年と同じレミ・ドュフェートル、フランス・ゴンザルヴェス、そしてカリム・ヴィオネと今年が初ヴィンテージという「セレネ」(ドメーヌと生産者名未確認)。
手前がレミ・ドゥフェートル、
その隣が「セレネ」。
奥に見えるのは「プティ・ルキャン」と「ル・ピュイ」。
手前がフランス・ゴンザルヴェス、
奥がカリム・ヴィオネ。
実はカリム・ヴィオネは飲み損ないました…。到着するのが遅くて、試飲用の瓶は既に空になっていたので。
フランス・ゴンザルヴェスは、まるみがあってフルーティで、熟度が若干他のボジョレ・ヌーヴォーより高い感じ。何か食べながら飲むのにも良いかも。
反対に、「セレネ」はとっても軽くてさわやかな酸味。香りがとっても良い。アペリティフに気軽に飲むタイプ。
レミ・ドュフェートルは前二者の中間でしょうか。わりと酸味もありつつ、果実味も感じます。

昨年も書きましたが、フランス人の間では「ボジョレ・ヌーヴォーはまずいから飲まない」という人が多い。個人的な好き嫌いはあると思いますが、一年に一度のことだし、「初物」だから、一本くらい飲んでみるのも良いのでは。

その他に、南ローヌのドメーヌ・リショー、ルシヨン地方のドメーヌ・レオニン(ステファン・モラン)、ロワール地方のヴァン・コンテ(オリヴィエ・ルマソン)の新酒も入荷。
ヴァン・コンテは、いつもの「プチ・ルキャン」と「ル・ピュイ」が同時に到着。前者はガメイ種の赤、後者はソーヴィニヨンの白です。どちらもまだ飲んでいないのですが、評判が良く、特に白の方はリピーター多し。在庫がつきないうちに飲まねば!!

2013年11月10日日曜日

今日のワイン : Pechigo (Sylvain Saux) "La Mothe " 2006

10月の終わり、ハロウィンの時期ですが、フランスはToussaint(万聖節)のヴァカンスでした。店主が子供に合わせてヴァカンスをとったので、私もその後に休みをもらって、またまたブルターニュの田舎家に来ています。(夏のヴァカンスから帰ってきたばっかりな気がするが…?)

で、今日は、ストックの中からいつ買ったかも忘れてしまった白ワイン。

ペシゴ(シルヴァン・ソー)の「ラ・モット」、2006年(多分)。
裏ラベルを見てみると、どうもシャルドネとモザックらしい?
開けてすぐ注いでみたら、細かな泡が見えたので、ちょっとガス(二酸化炭素)がありそうだったことと、かなり揮発酸の香りがしたことで、少し待ってみた方がよさそうな感じがしました。
ちゃんと冷やしていなかったし、夕食の準備をする間、冷蔵庫へ入れて待つこと数十分。
やはり揮発酸はすごくあって、でもそれがややおとなしくなったら、まあまあ飲みやすい。
しばらく料理に追われつつ、時々グラスを傾け、「このリンゴっぽさがモザックなのかな?」なんて思いながら飲んでいたのですが…
腰を落ち着けて飲んでみると、結構甘い。(室温になっていたせいかもしれませんが。)この甘さがなんだかどっしりきて、あまりしっくりこない。むしろ若干ウザい感じ。

揮発酸(マニキュアの除光液とか、お酢っぽい感じ)は、全然ダメな人もいるでしょうが、多少なら個性を光らせる要素にもなると思います。なので、揮発酸を感じるワインは、人によっては受け入れられないかもしれないし、逆に面白がられるかもしれない。私は、どちらかというと、揮発酸のある白ワインに慣れているので、抵抗なく受け入れてしまう方。

でも、この甘さは…。

まるみのある白ワインは好きだけど、なんか重い。

いや、そんなには重くない。
でも、なんかウザい。

例えば、第一印象はなかなか感じが良くて面白くて、まあまあ友達としてやっていけるかも…と思いつつ、半日一緒にいたらウザくなるタイプ。

赤ワインが飲みたかった夫は、これは一杯しか飲んでないのですが、「すぐ胃にもたれて、疲れさせるワインだと感じた」とのこと。彼は最初から好きになれなかったようです。

こういうワインは、「良い」「悪い」と単純に断定するのではなくて、「好き」か「嫌い」か分かれるものなのだなあと思いました。

というか、ワインというのはそういうものなのでは…と、久々に考えさせられました。

人にそれぞれ個性があるように、ワインにもそれぞれの性格があって、一致・不一致があるのよね。

結局、一人でこのワインを飲み続けていますが、慣れてきた?というか、「まあ、つきあってみたら悪いヤツじゃないし…っていうか、結構いいヤツじゃん?」という感じ。

2013年10月31日木曜日

今日のワイン : Sébastien Riffault "Auksinis" (macération) 2010

サヴォワのジャン=イヴ・ペロンのところで、夜ご飯の食卓でブラインド・テイスティングしたときに、私はなんとなくハッとひらめいて(ちょっとカンニング的なヒントもあったのだけど)「セバスチャン・リフォー!」と言ってしまったのが、アレクサンドル・バンのピュイイ・フュメ「Pierre Précieuse(ピエール・プレシューズ)」2010年だったのですが、そんなことを思い出してなんだかセバスチャン・リフォーが飲みたくなってしまい、奮発して買ってみました。ブルターニュへ行ってしまって不在の夫には内緒w
セバスチャン・リフォー「オクシニス」2010年。

このキュヴェと「Skeveldra(スケヴェルドラ)」は古いヴィンテージしか出さない店主が2010年という比較的新しいのを棚に並べていたので「?」「今、美味しいのかな?」とちょっと疑問に思っていたのですが、品出ししていた時にこれが特別らしいことに気づきました。ラベルの角に「MACERATION(マセラシオン)」とプリントされているのです。
フランスの白ワインは、通常、ブドウをプレスして果汁を取り出してからワイン造りを始めますが、最近は、古いイタリア式を真似て、果皮と一緒漬け込んで(マセラシオン=マセレーション)造る人が増えています。これも、どうやらマセレーションしたものらしい。ジャン=イヴ・ペロンもマセレーションの白を作っていて、そのことも思い出しながら「マセレーションの白が飲みたいな」という気持ちもあったので、それと「セバスチャン・リフォーのワイン」という二つの要素でこれに決めました。

透かしてみると、澱がいっぱい。ワインの旨味がいっぱい入っていそうです。

抜栓して、ブショネではないかどうかの確認のためにコルクをかいでみると…!!すごーーーく良い香り!マーマレードみたいな、柑橘系の香り。注ぐ前にしばらくうっとりとコルクをかぎ続けてしまいましたw

グラスに注いでみると、ココナッツやマンゴーといった南国フルーツを思わせる香りがみっちり。柑橘系フルーツの香りもあります。
口に含むと、アルコール度の高いまるみとテクスチュアが濃い感じ、香りが豊かで、でも酸味がちゃんとワインを支えています。そして、SO2は添加していないなというダイレクトさ。

ジャン=イヴのうちでテイスティングしたとき、もしあれがこのワインだったら、逆に「アレクサンドル・バンの『ピュイイ・フュメ』2009年!」と言ってしまっていたかもしれないなあ〜…なんて思ってしまいました。まあ、だいぶ違うところがあるけどね、本当は。

(ちなみに、アレクサンドル・バンとセバスチャン・リフォーはロワール川を挟んでほぼ隣同士。距離にして5、6kmでしょうか?)

うーん、でも、アルコール度が高いせいか、疲れていたせいか、なんだか酔いがまわるのが早かった。それに、時間が経ったらまた変化しそうな気がしたので、半分以上を翌日に残して冷蔵庫へ。

翌日は、酸化して色がだいぶ濃くなっていて、ちょっとびっくり。

前日よりももっとソーヴィニヨンらしい香りが感じられて、でも、私の好きではない「猫のオシッコ系」はほんの少しだけ。むしろ、アレクサンドル・バンのソーヴィニヨンと同じような空豆みたいな香り。それに酸化の香りが加わって、前日の派手なフルーツ系とはだいぶ違います。
味わいも、酸化の要素が加わって、またちょっと違いました。でもやっぱりアルコール度の高さが感じられます。酔っぱらってしまう〜。

今度はミネラリティのある「スケヴェルドラ」(本当はどちらかというとそっちの方が好き)が飲みたいな。

2013年10月14日月曜日

今日ワイン : Jérôme Jouret "L'abri" 2011 & "Pas à pas" 2012

店主が夏休み中に南ローヌ地方アルデッシュ県で色々とテイスティングしてきたらしく、私がヴァカンスから戻ってきたら、お店にそこのワインがどーんと増えていました。
その中で、ワインをたくさん知っている友人インポーターさんにもオススメされたのがジェローム・ジュレ。日本でも人気があるみたい?
四種類のキュヴェがお店に入荷して、そのうち三つを店頭に出しているのですが、あっという間に売れてしまいました。(まあ、店主と私、二人ともがオススメしているから当たり前か。)

三つのうち一つが「ラブリ」2011年。

品種はカベルネ・ソーヴィニヨン100%。南ローヌでカベルネ・ソーヴィニヨンは珍しい気がします。あ、でもはカベルネ・フランはあるかな?
生産者さんがキュヴェの品種名を言うとき、よく「カベルネ」とだけ呼び、一緒くたにされている気がしていて、実際にカベルネ・フランとカベルネ・ソーヴィニヨンがどれだけ違うのか、よくわかりませんでした。それが、今回これを飲んで、なんとなくわかった気がします。カベルネ・フランの方がタンニンが柔らかく、カベルネ・ソーヴィニヨンはもっと力強い感じ。先日来店した別の生産者さんにも聞いてみたら、やはりカベルネ・ソーヴィニヨンの方が果皮が厚くてタンニンが多いそうです。
でもこのワインはタンニンが前面に出てこず、口当たりが軽くすーっと入ってきます。ただ、カベルネ特有の香り(ピーマンとよく言われる)が強く感じられました。
実は個人的にはカベルネ・ソーヴィニヨンは苦手な部類に入るので、あの独特の香りには敏感なのです。それでも、美味しく出来ているワインはやっぱり好き。まさかこんなに軽やかでさらっとしたカベルネ・ソーヴィニヨンがあるとは。南ローヌと言うと、太陽いっぱいで濃厚でアルコール度の高いワインというイメージですが、これはそういう先入観とは全く異なるワインでした。
これはリピーターさんも多くて、数日で完売。

もう一つ、グルナッシュとシラー混合のJava(ジャヴァ)というキュヴェもありましたが、ラブリと競うように完売。(飲み損なった…。)

そして店頭にまだ残っているのが「パザパ」2012年。

品種はカリニャンとアリカンテ。
こちらはヴィンテージが若いせいか?まだだいぶ閉じていて還元香(獣っぽい香り、豆を煮たような香り)がするので、少しオススメ度が落ちています。カラフに移したり、予め抜栓しておく時間の余裕のある人向けです。
私は、カラフに移してぐるぐるまわしました。それでも少しとがったようなタンニンの渋みが感じられました。3杯目くらいからだいぶほぐれ、フルーティさが前面に出てきました。…と、気づいたらもう空っぽ。なんだかんだ言ってすいすい飲んでしまっていました。(二人だったし。)
カベルネと対照的に、カリニャンは好きな品種です。小粒な赤いベリー系、タンニンは他品種より少なめで酸味もある印象。「パザパ」は、まさにそういうワインでした。

軽くて飲みやすくて、お値段も手頃(うちのお店では8,70ユーロ、現在のレートで日本円に換算すると1200円くらい)。しかもSO2無添加。本当に嬉しいワインです。
でも生産量があまりないと思うので、再入荷は無理かなあ?


2013年9月24日火曜日

今日のワイン : Pierre Beauger "V.I.T.R.I.O.L. extra" 2005

土曜日の午後、お客さんの流れがちょっと区切れたところで店主が「何か飲もう」と誘ってくれました。わーい、何を飲ませてくれるのかな〜?とちょっぴりわくわくした直後、「好きなのを選んで良いよ」と。こう言われると、テイスティングしてない新着ワインがたくさんあるので迷うのですが、つづいて「地下カーヴへ行って、どれでも良いから一本取ってきて。任せるよ」……って、えーーーっ、ホントに良いのーー??そんなこと言ったら、何を取ってくるかわかりませんよ?と思いつつ、ついつい顔がほころんでしまいました。地下には店主秘蔵のワインもあるのです。
本当は、すぐさま頭に浮かんだのはピエール・ボジェの「ジョウニ・ロットン」(フランス語読みだと「ジョウニ・ロッテン」)だったのですが、一度テイスティングしたことがあったし、値段を知っているので遠慮しましたw
他にはどんなものがあったっけな〜♪と、カーヴへの階段を下りながら、どうしても勝手にひとりでに口元がニヤニヤとゆるんでしまう…。
飲んでみたいものはいっぱいあったし、数が残り少ないものは店主に悪いかなあ…などと迷ったのですが、結局コレ。
ピエール・ボジェの「ヴィトリオル」2005年。
噂には聞いていたけれど、赤ということすら知らなかったー。あはは。
オーヴェルニュのガメイ。
店主によると、2005年は亜硫酸がちょっとだけ添加されているとのこと。
栓は王冠です。

「vitriol」とはフランス語で「辛辣な言葉」「毒舌」という意味。第一義は「濃硫酸」らしいですが。
でもよく見ると「Visita Interiora Terrae Rectificando Invenies Operae Lapide」の略ということになっているみたい。このフランス語訳は「Descendre dans les entailles de la terre, en distillant tu trouveras la pierre de l'oeuvre」と表記されていて…って、面倒くさい解説はここまでにしときます。あんまり意味ナイと思うので。

開けたては、少し炭酸ガスがあってワイン自体は若干閉じてる感じ。でも酸のきれいな赤い果実の味。ちょっと時間がたってから昆布出汁のような旨味とミネラル。その後、ヴァニラっぽさが出てきました。短時間でくるくると変わっていくのが面白い。しかし、うーん、やっぱりSO2のせい?なんとなく頑ななところがあるような…。ある一定のところから変化が止まってしまったようでした。ゆっくり時間をかけて楽しみたかったけど、時間もなかったので急いで数人で分けて、あっという間に瓶を空けてしまったのが残念。やはりこういうのは、独り占めしてじっくり味わう方が良いのかな…。でも、自分じゃなかなか買えないから、こういう機会にあやかれて良かったー。ワイン屋の役得かな?

2013年9月18日水曜日

今日のワイン : La grange aux belles "Pink Fluid" 2011

「今日の…」ではなく、8月のヴァカンス中に飲んだロゼワイン。

ラ・グランジュ・オ・ベルの「ピンク・フルイド」2011年。
名前買いですw
ラ・グランジュ・オ・ベルは、うちのお店でも色々なキュヴェをコンスタントに扱っているのですが、個人的にはあまり飲んだことがありませんでした。ただ、キュヴェ名やラベルのわりには、着実なものを造るタイプの生産者、というイメージ。
今回のロゼはブルターニュのワイン屋で見かけて買ってみました。
たしかカベルネ・フラン100%。
フローラルで甘みもあり、アルコール度は低くて(11.5%)、とっても飲みやすい。サイケデリックな味わいとは思わないけど、フラワーパワーな雰囲気の真夏の野外ミュージックフェスには似合うかも。
ちなみに、草木の間の猫の額ほどの砂浜で、傾く夕日と海を眺めながら飲みました。難しいこと考えずに、シンプルにナチュラルに楽しむのにぴったりでした。

こんな感じ?
…いや、ちょっと違うかなw

2013年7月14日日曜日

暑い日の軽い赤3つ

パリは7月に入って暑い日が続いています。
夏になるとスパークリングやロゼ、白がよく売れますが、やっぱり赤も根強い人気。でも暑い時は、どっしり濃厚な赤より軽いのが飲みたい。

ということで、ここ数週間のうちで飲んだ軽い赤を3つご紹介。

まずは6月半ば、気温が上がってきたときに飲んだ、セバスチャン・ボビネ&エメレン・カルヴェズ「ハナミ」2012年。
Sébastien Bobinet et Emeline Calvez "Hanami" 2012
うーん?「ハナミ」ってやっぱり「花見」のことよね??
花見の季節にはもう遅いけれど、品種はカベルネ・フラン、軽くフルーティ、でもタンニンはそれなりにあって、暑いときの食事のお供に良いのではないでしょうか。特に少し冷やすと(といっても白みたいにキンキンに冷やしてはダメですが)ボディがひきしまって美味しいです。以前飲んだ「グレタ・カルボ」と同じ生産者で、同じくマセラシオン・カーボニックですが、ヴィンテージが違うのと、こちらは醸造がもう少しシンプル(醸造期間が短く、樽ではなくタンク)らしいです。

6月末、日の長い夏の夕暮れに飲んだ、レ・カイユー・ドュ・パラディ(クロード・クルトワ)「ナカラ」2011年。
Les Cailloux du Paradis (Claude Courtois) "Nacarat" 2011
以前から好きなキュヴェ。品種は、たしかガメイだったと思いますが…ヴィンテージによって違う品種も入っているかもしれない。クロード・クルトワは「品種の博物館」みたいに、畑にたくさんの種類のブドウを持っていると言うし…。
ミネラリティがあって、タンニンも軽妙で、アルコール度も低いし、スルスル飲める。しっかり食べるときよりも、茹で野菜やサラダなどのさっぱりした前菜に合うかな。もちろん、アペリティフにも。

そして、つい最近飲んだ、ムーレシップ(アラン・アリエ)「ピチュネ」2012年。
Mouressipe (Alain Allier) "Pitchounet" 2012
6月に到着した新しいヴィンテージをまだテイスティングしていなかったので、数日前、店主とお店で一本開けてみました。抜栓直後は人口香料を加えたのではないかと疑ってしまうくらいに強いフローラル(バラ)な香り。口に含むと、アルコール度が高いのは感じますが、タンニンのひっかかりが全然なくて、ブラインドで飲んだら「ロゼ」と言ってしまいそうなくらい軽い赤。品種はサンソーとグルナッシュで、以前はサンソー中心でしたが、2012年は半々になっていて、「ロゼみたい」と言う私のコメントに対して、店主は「でもやっぱりグルナッシュの重みが感じられる」という意見。アルコール度が前年より高い(前年はたしか11,5度、今年のは13度)のも、グルナッシュの比率が多いせいかな?時間がたって段々と落ち着いてきたら、ちょっと苦みのある、いつもの「ピチュネ」っぽさが出てきました。多分、数週間から1ヶ月、そしてまた数ヶ月たったら、変化していくだろうなーという感じ。
で、これを昨日の夜、うちで開けてみたら、香りは前回ほど強烈ではなくて、いつもこのキュヴェに感じる苦みとか、多少のタンニンもだいぶ出てきていて、印象がまた違っていたのでびっくり…。ワインってわからないもんだなあー。
夏野菜のお料理(ラタトゥイユとか茹でアーティチョークとか)に合いそう。



2013年7月9日火曜日

夏だから…というわけではないけれど、白ワイン3つ

5月、6月と不安定なお天気が続き、太陽の光を浴びる日が少なかったパリですが、ここへきて急に真夏!
そんな7月初旬の日曜、夫の仲良しの友達、フィリップをうちによんで、アペリティフ&ディナー。フィリップは今私が働いているワイン屋の古くからの常連で、実は彼が「良いワイン屋があるよ」と教えてくれたのです。ワインが好きなうえにお店においてあるワインもよく知っているから、「まだ飲んだことがなさそうなものにしよう」と、セレクトにちょっと気を使いました。
ってことで、お店に入荷したばかりのワイン、結局、私も飲んだことないものばかり。

アペリティフに、店主オススメのイタリアのスパークリング。
Matteo Furlani "Sur Lie Alpino" 2012 (?)
マッテオ・フルラニ「シュール・リ・アルピノ」2012年(多分)。
インポーターさんがテイスティングでお店に来たときに私はいなかったので詳細があまりわからないのですが、北イタリアのトレント付近、高度な山地で栽培されたブドウで造られているそうです。店主は「おもしろいワイン」と言っていましたが、本当、ちょっと変わってる。グレープフルーツジュースのようなフレッシュなフルーティさの裏に塩っぽさがあり、アルコール度軽め、気持ちよくゴクゴクと飲めて、こんな夏日にぴったり。

さて、テーブルについて、前菜にアーティチョークとグリーンピース。
今回は紫色のこぶりなアーティチョークでしたが、大きいやつを丸ごと茹でて、一枚一枚葉っぱをはがし、ドレッシングにつけて歯でしごきながら食べるのが好き。でも、食べるたびに「こんな食べ方、いったいどうやって考えついたんだろう」と不思議に思ってしまう。
グリーンピースは固めに茹でて、野菜のスープストック(日本だったら昆布出汁なのだけど)に浸し、冷やして食べました。
これに合わせて、ワインはジャン=イヴ・ペロンの「ラ・プティット・ローブ」2011年。
Jean-Yves Péron "La Petite Robe" 2011
品種はジャケール。ジャン=イヴ・ペロンのワインの中でもシンプルに造っているキュヴェではないでしょうか。でもやっぱり造り手としての手腕を感じさせる。レモンのような柑橘系のさっぱりとした酸、アルコール度10.5%と口当たりも軽め、でもハチミツっぽさや樹脂の香りがあり、風味はしっかりあるワイン。今回のような軽めな前菜やアペリティフ向き。

そうそう、アペリティフと前菜の間に、前の晩に開けて飲み切らなかったジャン・モーペルテュイ「ピュイ・ロン」2007年。
Jean Maupertuis "Puy Long" 2007
開けたては、石油っぽい香りで(夫は「掃除に使う蜜蝋(ワックス)」と言っていましたが)でかなり閉じていましたが、樽熟成独特のまろやかな香りもあり、シャルドネ種の力強い白。2007年ですから、だいぶ古いヴィンテージです(…って、店主が急に地下倉庫から発掘してきたんです…)が、全然衰えてない、というより、美味しい。翌日でもまだ少し石油っぽさはありましたが、グラスに入れて少したったらさすがにほどけてきて、なめらかで飲みやすくなりました。嫌味がなく柔和。こちらは食事向きワインかな。クリーム系ソース添えの白身魚とか鶏肉とか。

メインにもう一本飲んだのですが、今日はとりあえず白3つ。

夏らしくショートパンツに半袖シャツ、帽子をかぶって、芍薬の可憐な花束を持ってきてくれたフィリップ。そんな姿を街で見かけたらなかなかカッコイイだろうなーと想像してしまいました。
Merci Philippe!

2013年7月2日火曜日

今日のワイン : ヒトミワイナリー "San Soufre Rurale Dela Blanc" Exra Dry 2010

諸経緯で、Saké Tastingで知り合った日本酒インポーター「酔い心地」さんからテイスティング用に頂いた日本のワイン。
ヒトミワイナリーの「サン・スッフル・リュラル・ドラ・ブラン」2010年。
…と、こういうカタカナ表記で良いのでしょうか?
っていうか、これってフランス語……??

SO2無添加、白のスパークリング。「にごりワイン」ということで、細かい澱が入っています。スパークリングなので、開栓時にこの澱が上がってくるかな?と思ったけれど、そうでもない。瓶の上の方はわりと澄んでいました。
品種はデラウェア。フランスでは作らない品種なので、一緒に試飲していた店主や友達、一同びっくり。日本では結構使われているみたいですね。
ミュスカみたいにフローラルでフルーティな香りがいっぱい。口に含むと、南国フルーツ(マンゴーとかパイナップル)のような風味も感じられます。全体的にとてもフルーティでさわやか。「Extra Dry」と書いてあるけれど、ほんのりした甘みがあって、酸味の強いドライなフランスの白ワインよりもずっとやわらか。
瓶の最後、澱の部分を飲んだ店主が「澱も一緒に飲めて、味がまた変わるのが面白いね」と。そういえばこれ「にごり」なんだったー。だから、飲めるような澱なのは当たり前なのかも。(フランスの濾過していないワインの澱だと、酒石なんかが混じっていることが多いし、なるべく飲まないのですけれど。)その澱の部分は、海っぽい風味があったそうです。
また、店主は「なんとなく湿った気候な感じ」という感想ももらしていました。たしかに日本はフランスに比べ、ずっと湿気が多いですね。それに、ワイナリーは琵琶湖の近くらしいので、もしかしたらそれも関係あるかも?(しかし、私には全然そんなことまでわからない!さすが店主、すごいなーと感心してしまった…。)
店主は「面白いからお店に入れてもいいかな」なんて言っていたけど、うーーん、お値段が…日本の倍くらいになってしまうから、どうかなあ。