2013年1月2日水曜日

一年最後の日のワイン屋

クリスマス前は、イヴのディナー用の他に、プレゼント用のウイスキーやワインを探しにこられる方も多く、なかなか忙しい毎日でした。クリスマスの後も、ワイン屋にはまだ大晦日の年越しパーティー用のシャンパーニュを売るという使命(?)があり、最後まで気が抜けないのでした。

しかし、クリスマスが終わったら途端に街はとても静か。お隣のインテリアショップなどはクリスマスから年明けまでお休みだし、地下鉄もすいていて、中心地を通れば観光客ばかりで、本格的にクリスマス休暇の雰囲気。急にひまになったので「みんなヴァカンスに出かけてしまったんだなあ」と、パリにいるのは私たちだけみたいな気がしてしまい、寂しいような、売り上げがのびなくてちょっぴり不安なような気持ちに。店主は「大晦日が一年を通して一番大事な日(売り上げの面で)」と言っていたのですが、クリスマス前と比較するとあまりに静かなので、本当にそんなものなのかなあと半信半疑でした。

ところが!!午前中はややヒマで余裕があったにもかかわらず、昼過ぎからクレッシェンドに混み始め、夕方からはめまぐるしく、水を飲むヒマもない!みたいな状態に。「年越しパーティー=シャンパーニュ」みたいな構図がフランス人の頭の中に出来上がっているのでしょうか、シャンパーニュが飛ぶように売れていきました。その他にも、普段より高価なワインを買われる方が多く、気がついたら結構な売り上げに。やっぱり年越しって一年で最後の日、特別な日なんだな〜と実感(一般的な意味でも、ワイン屋稼業にとっても)。

それでも夜7時を過ぎたら、ぱったりと客足が途絶えました。店主の友達や常連さん、私の身内などが段々とお店に集まってきて、一年最後のアペリティフ。お疲れさまでしたーー!
ってやっていたところへ、店主の友達の一人、普段からはしゃぎまくり系の人なんですが、自分が持って来たものすごく貴重なワインを地下カーヴへ降りる階段から手が滑って落としてしまい…一本パア。えーーーっ嘘でしょっ?って階段をのぞいてみたら、カーヴの床に瓶が粉々に砕けた跡が。(他商品への影響もちょっと心配した私。)年間100本しか造っていないとかいうワインだったのに…!間違いなく、彼の2012年の最後にして最悪の愚行だっただろうと思われる。まるで悪い冗談のような一幕。こんなことって現実に起こるものなんですねえ…。
しかし、うーん、これで2012年の厄落としになったかなー?…と自分の都合の良いように解釈。

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